走・凱編 大勢
「があっ!!」
自分達の獲物を横取りしようとする他のレオンを迎え撃つ。
正直、しっかりと食べられている
だが、向こうは向こうで、生きるために必死だ。となれば当然、文字通り死ぬ気でかかってくる。
その気配を察したんだろう。
向こうも、おそらくボスらしき雄が前に出てくる。
「ぐあっ!!」
『邪魔するな!!』
と言ったようだ。これはボスとしての自分の役目ということなんだろう。
そして、向こうのボスらしき雄と交錯する。
「がああっっ!!」
「ぎゃうあっっ!!」
こうして
「
そこに、ビアンカも駆けつける。しかし、既に混戦状態になっていたことで、銃は使えない。するとビアンカは躊躇うことなく自動小銃の弾倉を抜き取って銃本体に入った弾丸も空に抜けて撃った上で放り出し、徒手で突入した。このタイプの自動小銃は銃声も元々それほど大きくなく、しかも開けたところで撃つとそれこそ『タン』と割と気の抜けたような音しかしないので、銃を知らない相手には威嚇の効果もほぼない。
それよりは、ビアンカ自身の姿こそが威嚇になる。
体高約三メートル、体重二百キロの巨体が時速数十キロで突進してくれば、それはもう自動車が突っ込んできたような迫力だろう。
異様な乱入者に、
ローバーにも乗ったことがあって、俺の<群れ>でいろんな種と一緒に暮らしていた経験のある
だが、ビアンカの登場に
相手のボスが、一瞬、ビアンカに気を取られたことで、
「ぎゃああーっっ!!」
魂さえ握り潰すかのような悲鳴が空気を叩く。
それでも何とか
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