誉編 咆哮
エレクシア、メイフェア、イレーネ、
だがそれでも、頭部や腹部といった動物なら普通は弱点となる部分への容赦ない一撃を、その巨体に似つかわしくない柔軟で流れるような動きでもって衝撃を受け流し、致命傷にならないようにしているのが分かり、改めてとんでもない奴だと実感させられる。
左右同時に挟み込むようにして食らわしても、何層にも重なった鱗状の皮膚が緩衝材の役目をして十分に威力が伝わらない。
こうなるといよいよ、<対メイトギア用生物兵器>じみてくるな。
普通のロボットの方がよっぽど戦いやすいんじゃないか?。
なんて感心してる場合じゃないが。
しかし、やはり生物は生物。ことスタミナという点では機械には敵わない。
また、エレクシア達メイトギアだけじゃなく、
もしかするとそういう部分では、
エレクシア達だけが相手ならまだ上手く戦えてたんじゃないだろうか。
俺達の、いわば<結び付き>が、
すると、好機とみてか
だがさすがにそれは無謀だった。十分な射程距離内にまで近付いた
タイミング的には完璧だっただろう。そのままであれば、
が、メイフェアがそれを許さない。
彼女の渾身の蹴りが
疲れ始めていたところに最高の角度で入ったようだ。
それが、
メイフェアを食らおうと頭を振ったところに今度はイレーネの全力の掌打を腹に受け、ガクンと膝が折れそうになる。
それでも踏み止まった
「ぐぅおああああぉあぉおおおぉああぁーっっっ!!」
と、まるで衝撃波のような咆哮を放つ。
動物が相手なら、それは十分な威力があっただろう。現に、
けれど、エレクシアにとっては絶好のチャンスとなったのだった。
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