誉編 生存戦略
話が逸れてしまったが、とにかく
でもまあそれはいいだろう。少なくとも
ただ、巣立つとなれば話は違うけどな。
パパニアンとしては実質的に淘汰されることになるとしても、俺にとっては可愛い孫だ。ここで生涯を全うすればいいさ。
それに、幼い頃はおとなしい感じの子でも、大きくなる頃には逞しくなってるなんていう事例も別に珍しくもない。他の群れでもそういうのは見られたしな。
だからまあ、今から気を揉んでも仕方ない。
なるようになる。
ってことで。
ただやはり、餌をとる時でも他の子に後れを取るのはいささか心配ではある。
しかし、思えば
幸い、今の
『イジメられたことにより性格が歪んだ』
可能性が非常に高かったわけで。
とは言え、せっかくの果実の美味しいところは他の子に奪われて
その点、
だから心配はないだろう。
そして今日も、
それでも、餌の件に関してはあくまで自分で取りに行かせて、積極的にいけない
この辺りは当然のことだが厳しいな。
さりとて、人間社会のように<生存権>を保証してくれるような社会でもないから、生きる為に自分でしなきゃならないことについては自分でということだろう。
特に雄の場合、巣立ちで、生まれた群れを離れてから自分を受け入れてくれる群れを見付けるまでは一人で生き延びなきゃいけないわけで、裸で頬り出されたら数日と生き延びることも難しい故に互いに力を合わせるという形の生存戦略を取るようになった人間とは違うということでもあるか。
もっとも、
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