誉編 静 その5
また、それを理由に報復に走ったことで、かえって自分を追い詰めることにもなったりした。
だが、
彼女のしたことで<報い>を受けるべきだと考える向きもあるかもしれないが、彼女は自分がやられたのと同じことをしたに過ぎず、正直なところ、彼女が本当に悪いのかという点においては、合理的な疑問が残る。
彼女にいびられた者達については、
やられたことをただ『我慢しろ』というだけでは、当然、納得してもらえない。そこを、
彼は、
『揉め事はお前らで勝手に解決しろ!』
とは言わず、何かトラブルがあれば積極的に介入し、自ら調停役を買って出た。そして現在、そんな
彼女は頭もよく、理性的で、非常に優秀な補佐役だ。しかも、実は幼かった頃、
ちなみに密は、四代前のボスの代に途中で群れに加わったらしいんだが、
なのに、
そして
つまり、間接的にではあっても俺が彼女を追い詰めた形にもなるから、正直、彼女を責める気にはなれないんだよな。
これも、
なお、
いやはや。群れの運営を円滑にする為の知恵だったらしいとはいえ、なかなかにエグイ話ではあるな。
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