新の気持ち(別に嫌いになった訳では)
「それじゃ、いってきます」
シモーヌが、見送る俺にそう言うと、後ろの席の窓に張り付いて、
それでも、イレーネがリンクして運転するローバーはゆっくりと動き出し、何度も行き交ったことですっかり未舗装の道路のようになったところを通って出掛けていった。
「…ん?」
何気なく気配を感じ、ふと家の方に振り返ると、屋根の上から
互いに余所余所しい態度はとってても、別にいがみ合ってる訳じゃない。仲が悪いというほどじゃない。だから気に掛けてはいるんだろうな。
ちなみに今日は、チーム
さすがに
だから今は、
その姿が少し寂しげにも見えてしまう。
エレクシアに尋ねてみる。
「なあ、
するとエレクシアは、
「いいえ、これといって何も。
と、淡々と答えてくれた。
「そうか……まあ、後悔してウジウジしてるよりはいいか」
本来は野生として生きていたんだから人間ほどはあれこれ考えこんだりはしないだろう。自然の中で生きていたならそんな余裕もなかった訳で。ただ、ここまでしっかりと成体になるまでここで暮らしてたことで、もう、
となると、
『もっと早いうちに自然に帰してやるべきだった』
っていう話が出てくるだろうが、それも結局は結果論に過ぎない。
現に、
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