本人の選択については(受け止めることを心掛けてるんだ)
新暦〇〇二二年八月二十六日。
たとえ兄妹をパートナーに選ぶことも受け入れるなら、その関係が上手くいかなくなった時に別れるという選択をするのも認めるべきだと俺は思う。と言うか、普通のカップルと同じだな。あくまで当人達同士の問題だ。他人がとやかく言うことじゃないと思ってる。
そういう意味では、たまたま俺の家族の中ではそれは生じなかったが、同性のカップルについても、俺は想定していた。
もし、そんなことがあったとしてもとやかく言わないでおこうって、な。
実際、ここでいろんな種族の生態調査をしてても、どこでもそういうカップルも存在するみたいなんだ。元より、同性愛の個体そのものが、自然発生するらしい。
人間社会ではいまだに同性愛について『気持ち悪い』という意見が一部で根強く残ってるらしいが、俺は、それについては昔からそれほど気にしたこともなかった。そもそも、現に存在する以上、俺がいくら『認めない!』と大きな声で騒いでも、存在するものはいなくはならないし。
『気持ち悪いから見えないようにこそこそ生きろ』
とか言ったって、それ、
『アニメとか好きな連中は気持ち悪いから見えないようにこそこそ生きろ』
って言われたりするのと同じだからなあ。そんな風に言われて納得できるか?って話だよ。
あと、
『自分は同性愛者じゃないクセに同性愛者の肩を持つのはおかしい!』
って言うのもいたが、いやいや、
『現に存在するものを存在すると認める』
ことと、同性愛者か否かは関係ないと思うんだよ。
『だったら同性から『付き合ってくれ』と言われて付き合うのか!?』
なんてのも、論理のすり替えじゃないかなあ。だってそうだろう? その理屈で言ったら、
『じゃあ、相手が異性だったら好きになれそうもない相手でも付き合わないといけないのか?』
って話だし。
告白されて付き合うかどうかなんてのは、相手が異性か同性かで決めるんじゃなく、好きになれそうかどうかで決めるんじゃないのか? それとも、異性と付き合ったこともない奴は、告白してきたのが異性だったら誰とでも付き合うのか?
悪いけど、俺はそういうのはごめんだね。
自然の中じゃ、同性のカップルってのも、もちろん割合で言えば少ないのは事実でも、確かに存在して、普通にしてるんだよ。単に、子孫を残せる機会がないってだけの話で。
子孫を残せるかどうかって話なら、
かと思うと、
だが、経験を積んだり時間の経過によって考え方が変わるというのも、人間、というか思考する生き物なら別に珍しいことでもないだろう。
本人のその時その時の選択については、俺は基本的に受け止めることを心掛けてるんだ。
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