第253話 魔王軍四天王ガルダム
俺達はセイレーンの集落に泊まっていくように何度もお願いされたが、固く断ってその晩は野営をした。
俺にも意地があるしね。
あのババアがいる限り、セイレーンの集落に行く事は二度と無いだろう。
そして朝が来た。
魔王軍四天王ガルダムの研究所に向かうのだ。
ルーマカ山には飛んで行く、登山なんてかったるくて時間も掛かるしね。
大体の場所は、セイレーンの集落で聞いた。
何度か救出に行ったらしいので、間違いないだろう。
飛んで行くのが一番早いらしい。
「あれだにゃ」
ケット・シーのペロが初めに見つけた。
四角錐状の石で出来た建造物。
どこから見てもピラミッドだよなぁ。
低空飛行で近付き、南側に回る。
研究所には通気孔が幾つかあるが、入口は北側に一つしかないとセイレーン達に聞いた。
それで、馬鹿正直に入口から救出に入って、戻って来た者はいなかったらしい。
俺はダンジョン化があるからね。
南側に着くと、早速ダンジョン化して、入口を作った。
これってやっぱり反則だよねぇ。
中心の広い空間に、ガルダムがいるのを確認した。囚われた者達は地下にいる。
途中の通路や部屋には亜人と罠がてんこ盛り。本当に正面から乗り込むのは下策だよねぇ。
しかし、ダンジョン化が出来ない者は、正面から乗り込むしかないんだろうね。
ガルダムに用があるのは、魔神パズズのバズと雪女のユキ、それと鵺のライヤと空狐のクーコだ。それに精霊契約をしているエリと俺の6人で中央の広間に行く。
ハーピーのハルカ、ケット・シーのペロ、ヴァンパイアワイズマンのヨシゾー、ドラゴンのドラムは地下に行く。
とは言っても、地下に行って説明した後、救出はダンジョンの転移スキルで、この南側に転移させる為、メインは脱出後の護衛だ。
俺達がダルガムと戦闘中に、セイレーンの集落に歩いて移動する。
皆で作戦を確認した。
先ず俺達が中央の広間に転移し、すぐ後にペロ達を地下に転移させる。
ペロから通信の魔道具で連絡を貰い、ガルダムと戦闘中に南側に作成した出口に、ペロ達と囚われた者達を転移させる手順だ。
俺達はガルダムいる中央の広間に転移した。
そして、ペロ達も地下に転移させた。
中央広間は祭壇があって、黒いローブを纏ったガルダムがいた。
身長は2mを越える長身で痩せ型で、金髪に2本の羊の角、紫の肌に黒いローブだが、背中が開いているのか、2対4枚の蝙蝠の翼がある。右手には不気味な模様の材質不明の黒い杖を持っていた。
俺達が転移すると直ぐに振り返り誰何する。
「何者だぁ!」
荒れ狂う濃厚で邪悪な魔力が渦巻く。
俺はいつもの様に気配を消して、一番後ろにいる。
ペロの状況確認が必要だしね。
隙があれば生命力を吸収して弱体化させたい。バズかユキに止めを指して貰う予定だが、場合によっては俺が止めを差す事を事前に確認済みだ。
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