第170話 オーク対スケルトン

学園都市郊外の巨大ダンジョン地下10階で、オークキングとオークの群れに襲われた冒険者達は遮二無二逃げる。


「くっ、まだ追ってくるのか!」

「前方のあの角を曲がった所で一度迎撃しよう」

「了解」


と言って、前方角を見た冒険者達は、驚く。


角を曲がって現れたサーキ王国の鎧の兵士達。


「おお!助けか?」

「よく見ろ!スケルトンだあああ!」

「げっ、本当だ!」

「挟まれた!」


オークの斧が冒険者の頭をかち割り、スケルトンの剣が冒険者達を斬り裂く。


バコッ!ブシュッ!


一瞬のうちに殺された冒険者達。


スケルトンはオークの斧を盾で防ぎ、剣でオークを突き刺す。


ガコッ!ズシュッ!


通常スケルトンよりもオークの方が力も強く、斧の攻撃で身体をバラバラにされる。


しかし、サーキ王国の兵士達を素材として召喚されたスケルトンは、全身鎧を装備したサーキ王国の兵士達。


集団戦のスキルを持っているため、オークは敵わなかった。


倒されていくオーク達。


退退ケブー」


オークキングが、オーク達を押し退け前に出た。


オークキングの斧がスケルトンを襲う。


ガコッ!


オークの斧を受け流すスケルトンの盾だが、オークキングの斧は受け流しきれず、体勢を崩す。


ドガッ!


オークキングは返しの斧でスケルトンの首を飛ばす。


「ブモオオオ!骨ドモ、掛かって来いブー」


オークキングがスケルトンを斧で叩き壊した隙に、他のスケルトンがオークキングの腹を槍で突き刺す。


ズシュッ!


「ブモッ」


オークキングは腹を刺した槍を掴み、振り回しスケルトンを振り飛ばす。


腹に突き刺さった槍を引き抜き、スケルトンに投げる。


ヒュッ!ガコン!


スケルトンは盾で槍を受ける。


「コノ程度ハ何トモナイブー」


オークキングの槍で刺された傷は一瞬で治った。


スケルトン達は槍で距離を取って戦い、時間を稼ごうとするが、1匹、また1匹とオークキングに狩られていく。


「どけどけ!」


そこにスケルトン達を掻き分け現れた、ヴァンパイアナイトのヴァンリ。


そしてヴァンリの部下のヴァンパイア達。


「何だ、スケルトン達が進まないと思ったら、豚がいたか」


「ブモー、豚ジャナイブー」

オークキングは踏み込み、ヴァンリに斧を振り下ろす。


ヴァンリは躱さず、大剣を振り上げる。


スシュッ!


オークキングの斧は袈裟斬りで、ヴァンリの左肩から斜めに斬り落とすが、ヴァンリは黒い霧になって、斧が素通りする。


グシュッ!


ヴァンリは振り上げた大剣を、唐竹割りで斬り落とす。


竹を縦に斬り裂く様に、真っ二つになったオークキング。


「さあ、他のオーク達を倒しな!」

ヴァンリの命令でオーク達を襲撃するスケルトンとヴァンパイア達。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


その様子を最奥の部屋で見ていたキングライオン。


「ぐは、オークキングは倒されたか!しかし、侵入して来た馬鹿共のこの数は・・・」



『千を越える敵が侵入して来ました。』


「ググッ、スケルトンが千を超え、ヴァンパイアが百を超え、人間と獣人も百、数で来たかぁ」


『その通りです。』


「ぐはは、ならばそれ以上の数で押し潰してやる!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る