第121話 侵入者

『殲滅の旅団』のサブマスターであるエロジジイを倒して、『殲滅の旅団』を殲滅した。


まだ、拠点に戻って来てない冒険者や、ハーピーのハルカの仇の冒険者パーティーは残ってるけどね。


ついでに、『殲滅の旅団』が隠してた財宝や武器防具、魔道具等を根刮ぎ奪って来た。


これで、救出した魔抜けの人達の当面の生活も安泰だ。


魔抜けの人達は救出し、ダンジョンの地下道を通って、俺達の新しい屋敷に連れていった。


ダークエルフのダルア、ヌエのライヤ、空狐のクーコにドラゴンのドラムも一緒に屋敷に戻った。


俺はハルカがエロジジイに受けた傷を癒やし、エルフのエリはアイテムバッグから出した替えの服に着替え、雪女のユキ、ケット・シーのペロを伴って『殲滅の旅団』の玄関まで戻って来た。


そこに魔神パズズのバズが待っていた。


「戻って来た者や逃走した者はいたかい?」


「何人カ居マシタガ、切リ刻ミ庭ニ遺体ヲ置イテイマス」


「有難う。やっぱりバズにここを任せて良かったよ」


「遺体はどうするのじゃ?」


「ここは、ダンジョンだよ。吸収されるさ」


「おお、そうじゃな」


「お陰でダンジョンポイントもたっぷり手に入れたよ」


「成る程のう」


「ダンジョンになってるから、屋敷に居ても誰かが戻ってきても分かるしね。当面はバズに中で待ってて貰おう。罠もいっぱい仕掛けておくか。ハルカの仇が来たら教えてくれ、他は殺して良いよ」


「承知シマシタ」


「良し、1度屋敷に戻ろう」


「僕は『猫が安らぐ宿』によって、キャルを連れて行くね」


魔抜けの猫獣人であるキャルは、戦いに連れて行くと危険なので、宿に置いて来たのだ。


ハルカが宿によって屋敷に連れてくる事になった。


屋敷に到着。


魔抜けの人達に挨拶して、取り敢えず食事を取ってゆっくり休んで貰う事にした。


冒険者ギルドの襲撃は明日にして、俺達も寝る事にした。


その夜、庭で物音がして起きた。

「ん? 何の音だ」


上半身を起こして、思わず出る独り言。


「何者かが侵入した様でありんす」


「え!!!」


枕元に雪女のユキが立っていた。


「いやでありんす。まるで妖怪を見るような目で、見ないでくんなまし」


雪女は妖怪でしょう。

まあ、それは置いておいて。


「いつからそこにいたんだ?」


「主様が寝る前から居んした。護衛でありんすぇ」


「はぁ、ユキは冷気になれるからね。鍵があっても意味が無いのか」


「そうでありんすぇ」


「侵入者はどうなった?」


「ライヤかクーコが処理したと思いんす」


そう言えば、精霊は寝る必要が無いから、警備して貰ってたなぁ。


「ちょっと聞いて来て」


「承知しんした」


ユキに聞いてきて貰ったら、侵入者がいたので、ライヤが雷撃で黒焦げにしたらしい。


侵入者は猿獣人。


闇ギルドか?


そっちも決着つけないとなぁ。


俺が寝てる間、枕元にユキがずうっと立っているのも可哀想なので、ユキとベッドで一緒に寝る事にした。


護衛だと言い張るし、部屋から出るように指示しても、どうせまたすぐ入って来るだろうし・・・。


なんて言い訳を色々考えてますが、単に一緒に寝たいだけです。

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