第53話 闇猫謀殺の真相を知った
今日も3人で森に狩りに来た。
俺とペロとドラム。
ステュムパリデスを狩る時にドラムは、高速で空を飛び拘束するので、重宝する。
ステュムパリデスの背中を爪で掴んで降りて来る。
それを俺が
今日は気配探知を切らさないで、冒険者と出会わない様に気を付けよう。
狩りをしているとペロが持つ通信の魔道具から連絡が入った。
ペロの父さん『闇猫』の殺害について情報屋から報告があるとの事。
俺達は急いで、ニャルマル商会に行った。
2階にあるいつもの応援室に入ると、シャルさんとエリ、ハルカが部屋の中で待っていた。
ハルカは今日もお菓子をバクバク食べている。
情報屋のモヤジーも一緒に待っていた。モヤジーは小人族の老人だ。
黒いローブを着て顔を隠している。
かなり小さい。小鳥サイズ。
小さなおじさんだ。
皆揃ってから話す様にとシャルさんの配慮で、俺達を待っていた。
俺達がソファーに座ると、情報屋のモヤジーが喋り出した。
「調査結果を報告するぜ。
国王の命令で『闇猫』は殺された。
それは間違い無いぜ。」
ペロは俯き拳を強く握る。
「国王は魔王と手を組んだんだぜ。」
「え!」皆驚愕の表情。
「魔族が一人お目付役として国王の側近になっている。名はマロンだぜ。
その事を『闇猫』が知って人間の国に知らせようとした。
まだ、事実を公表出来ない国王は『闇猫』を殺す事にしたんだぜ。
ゴブリンの群れを村に誘導したのは『炎猫』と魔族のマロンだぜ。
後は事前の説明通りだ。
『土猫』の騎士達が村を包囲して、『闇猫』が逃げない様にしたんだぜ。
闇猫は村人を守る為、逃げようとはしなかったようだぜ。」
「なるほど。」
厄介な事になってたんだな。
「ペロ、どうする?」
「『炎猫』とマロンは殺したいにゃ。国王はどうしていいか分からない。
他はどうでもいいにゃ。」
「分かった。魔王と猫の王国が手を結ぼうと、喧嘩しようと俺達には関係ない。『炎猫』とマロンは殺す。後はその時に考えよう。」
「分かったにゃ。」
「了解じゃ。主様に従うのじゃ。」
「僕も主様に付いていくよ。」
「儂も手伝おう。」
「モヤジー、追加で依頼だ。『炎猫』は今どこで何をしている?
マロンが一人になる時と場所を調べてくれ。」
「ははは、そんな事は追加で依頼を貰わなくても教えるぜ。
『炎猫』は『極炎の宴』と一緒に、明日の晩に森を通って北から帰って来るぜ。
マロンは夜は屋敷にいる。屋敷は貴族街にある。これが屋敷の地図だぜ。」
地図を受け取り確認する。
マロンの屋敷に丸印が付いていた。
「モヤジー、有難う。」
そしてペロを見る。
「先ずは『炎猫』だ。都市に着いてからだと厄介だ。都市に入る前に待ち伏せしよう。」
ペロは決意して頷く。
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