通学路

電車を降りて改札をぬけると

目の前には彼女がいた

友達と前を向いて歩いていたけれど

あの鞄を見間違えることはない


赤色で最初見たときは彼女らしいと思った色で

僕はイヤホンをして何も知らない顔をして

彼女を横から足早に追い抜いた


彼女が何か言いたげでも気づかないように

話しかけてきても聞こえないように

もう二度と戻らないように


まっすぐ前を向いて進むために

僕が心にふたをできるように

僕がもう君に恋をしないように

君が僕を忘れるために


一人で歩いていく

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