第19話 わざわざ送ってくれて、ありがと。
「さつきちゃん、パトカーで自宅まで送ってくれて、ありがとう」
「礼には及びませんわ。こうして、見回り活動するついでですもの」
「税金泥棒め! ガソリン代払え! 無実なのに犯人扱いしただろ! ぶー!」
後部座席にて。
訳の分からない
「まったく、貴方は子供ですの!?
「その件についてはノーコメントだね。私の仕事柄」
「昔から、変な所で頑固でさ。……俺の担当も外れて欲しいよ」
一度担当となったからには。
生活保護からの脱却を。
無理のない範囲で進めてもらいます!
「さつきちゃんは、
「な、な、なんですの!? いきなり!?」
「どわああ!? 左右に揺らすな!? 安全運転しろや、警察!?」
さつきちゃんは、なぜか動揺している。
「か、関係性は、上司と部下ですわよ!? じゃ、
「どうせ、あれだろ? 赤城のおっさんが原因で警察官になったって所かい? お金持ちの娘は、実はストーカーみたいな?」
「どういう事なの?
このパトカーは、ジェットコースターを再現しているのだろうか!?
「な、なぜその事を!? ス、ストーカーですって!? しょ、証拠は!?」
うーん!? この様子だと、証拠は必要ないかな!?
「いや、何かと赤城警部に
「うーん、
「だ、誰が、暴力団関係者と
そ、そこまでは言ってないよ!?
ひどいのは、さつきちゃんだよ!?
「ま、頑張りたまえ。あの
「お、思い違いも、
「微力ながら協力するよ? さつきちゃん?」
なんだか
うん?
「確か、赤城のおっさんは日本酒が好きだったな。食べ物に関して言えば、パンよりもご飯派」
「な、なるほど。じょ、上司として部下の好みは
気のせいだろうか!?
私の取り調べよりも真剣な感じがするよ!?
「
「心配してるの!?
「はーい。さつきちゃん、ご苦労様でした。お仕事も無理しないでね?」
私が住んでいるマンションに到着。
さつきちゃんは職務に戻って行った。
「さて、
面倒くさがり屋の彼が。
わざわざ自宅まで送り届けてくれたのは、意外だ。
「ついでだよ。
最低な理由。デリカシーをその身に叩き込もうかな!
「仕方ないだろ? 取り調べでは、怖い事を言われるし。トイレに行くことさえ、忘れる程だよ? ま、まつりちゃんは、ここで漏らせって言うの!? 特殊な性癖め!?」
「ちょっと!? 勝手なイメージを
君は、私を何だと思っているのかな!?
ああ、もう!
不本意ながら、自宅までご案内だね!
「ひゃっほう!
「
否定しつつ、自分の部屋の様子を思い返していた。
見られて困る様な物とかは、無いよね?
急な来客に、若干動揺しているのかな? 私?
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