400キロ走る
今住んでいる仙台から、実家の東京までは400キロ弱ある。
東京と一口に言っても様々な地域があるのだが、私の実家は多摩地区の日野市という所の端っこ、多摩ニュータウンと呼ばれる地域にかろうじて入るか入らないかというあたりにある。
かつて山を切り開いて造成された地域なので、必然的に坂が多い。
ここの公団の分譲住宅に親が家を買ったので、10歳から30歳まで住んでいた。親はまだ、父も母も健在で、同じ所に住んでいる。
かつてはここから屋久島まで、車で何度か往復した。屋久島に住んでからは、キャンピングトレーラーを引っ張って帰ってきたりもしていた。
今は閉鎖してしまったかつてのHP「屋久島のとびうお漁師はトレーラー暮らし」に確か、嫌いなものは高速道路とか、好きなことは国道の下道をひたすら走ること、とか、書いた。その通りで、私は下道の国道をひたすらに走るのが好きなのである。
高速道路は早くていいけれど、景色が同じなので面白くない。お金もかかる。キャンピングトレーラーなどを引っ張っていると、トラックと同じような値段になってしまう。
この時の車は、今も乗り続けている、昭和53年式のランドクルーザーである。エアコンなどあるはずもなく、シフトはマニュアルで、パワステもないのでハンドルは重たい。この車で、東京から鹿児島までの約1200キロを、国道の下道で走って往復し、私は楽しんでいた。
九州に上陸し、そろそろつくな、と思ったら、鹿児島港まではまだ350キロもあって、なかなか着かなかったのを覚えている。今回の仙台東京などは、これに50キロほど足しただけの距離である。
今回の車は、新車で買って今も乗り続けている、平成15年式、走行距離12万キロのカルディナという乗用車だし、オートマだし、エアコンもついているしで、楽勝だろう。
普段運転しない人なら大変かもしれないが、私は朝の3時過ぎから夕方5時過ぎまでトラックを運転する仕事を長い間やって来たし、今もこれほどハードではないにせよ、かなりの時間を、トラックのキャビンの中で運転をしながら過ごしているので、この位は何ともないのである。ちなみにこれを書いている今も、大型トレーラーの中である。
トラックだと大きくて楽なのだが、場所自体がわからなかったり、到着時間に間に合わせる事や、待機場所に行って上手く待機できるか、大きなトレーラーを停めることができるかどうか、また、私の場合は腹が弱いので、朝トイレに行きたくならないように調整したりと、いろいろ面倒な事が多い。(だから泊まりの仕事はやらない、できない)
その点乗用車なら、国道沿いのコンビニに駆け込めばいいので、全く問題はないのである。
屋久島の1200キロに比べれば楽勝だ。
わざわざお金を出して新幹線に乗ったり、コロナのリスクを恐れながら高速バスに乗ったりする必要は、私の場合はないようだ。
仕事でもないので、久しぶりの「一人での国道下道走行」を楽しんでこようと思っている。
明後日の夜、出発だ。
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