海外の製品

 日本の製品は品質的にとても評判が良い。海外においても人気が高い。


 一方で中国をはじめとする海外の製品に対しては、価格的な恩恵を受ける一方で、心のどこかでは製品に対する不安を払拭できないでいる。


 かつての日本のモノづくりをご存じの方なら、なおさらだと思う。


 しかしそれは一部の商品に対する懸念だと思う。実際には海外において、さまざまな高品質の製品が製造され、日本に逆輸入されて使われている。私も長い間日本製にこだわっていたが、今ではメイドイン海外でも、以前ほどの懸念を抱かなくなった。自分的には、日本の監視の目が入れば、海外の方はきちんと作ってくれるという認識でいる。日本の会社の製品を作っている、工場には指導する日本人がいる、日本で消費されることを前提で作っている、などのケースなら、まず大丈夫だと思う。


 この、海外製品と日本製品の差を感じる場面はいろいろとある。


 つい最近感じたのは、スタッドレスタイヤだ。


 先日今年用のスタッドレスタイヤを通販で二本注文したのだが、カルディナというプリウスサイズの車に装着する15インチのスタッドレスタイヤが、新品で送料込み、1万3千円程で購入することができた。


 通販なので自宅玄関前まで届き、私はタイヤの剥き替えと取り付けと処分までを全て行なってしまうので、何ら手数料もかかることなく、1万3千円で新品のスタッドレスタイヤ二本を履くことができる。ちなみに処分無料というのは、知り合いのリサイクル業者の方が、無料で受け入れてくれるということだ。


 何も知らない人が、スタッドレスタイヤを二本取り換えたいとスタンドに行き、言われるがままに購入し、各種手数料を支払ったとしたら、おそらく二本でも、この3倍も4倍もするはずだ。


 乗用車のスタッドレスタイヤの場合、日本の降雪地域で圧倒的に支持されているのは、ブリヂストンの製品である。性能はピカイチだが、私は高くてなかなか買うことができなかった。というよりも、仙台はそれ程雪が降らないので、こんな高いタイヤを履かないでもいいけれど、朝晩の凍結対策で一応スタッドレスを、という思いがある。


 スタッドレスタイヤの取替ごとに、その費用に悩んでいた時に目についたのが、海外製品の通信販売だった。当初は性能もそれ程ではなかったのだが、ここ数年で格段に進化し、今ではレビューで、ブリヂストン以上だ、という声も多数聞かれるまでになっている。しかもこれが、ブリヂストンの三分の一程度の価格で手に入る。

 

 受け取りと取り付けも便利になっている。取り付けのお店が近くにあるなら、そこに商品を送ってもらって、取り付けの段取りをして、そのお店に行くだけでいい。料金も格安タイヤに紐付いているためか、一律となっており明朗格安だ。


 ブリヂストンの奨励する「ちゃんと買い」にこだわらなければ、ちょっと段取りが違うものの、高性能のスタッドレスタイヤを格安で手に入れることができる時代となったのである。


 こんな風に、ちょっとの思い込みを外せば、いろいろと違うステージが見えてくる事がいろいろとあるだろう。私は「お金がない」から始まったけれど、結果的に安くていい物を手に入れることができているので満足している。


 しかし、日本の息がかかっていない、中国直通の通販では、やはり思い通りに行かないことがよくある。見る目を磨いているつもりなのだが、大陸と島国の違いというものはやはり大きいようで、いろいろと面白い。仕事なら悩んでしまう所だけど、中国ダイレクト通販は私にとって今や趣味となっているので、これはこれでいいということにしておこう。

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