英語上達法
朝、メールをチェックすると、カナダの友人からメールが来ていた。
いつかも書いたと思うが、この友人は、以前私がeBayで日本のとある商品を販売していた時に知り合った、10程年下の、謙虚な紳士である。
知り合ってから一年くらいは、毎日、折り返しで英語のメールを書いていた。当時はeBayで海外販売をしていたので、カミサンと喋る以外は、PCに向かって英語を書いているというような生活だった。現在は運転手になってしまったので、週に一度位の感じで、メールが行き来している。お互いの生活に無理のないようにメールをしましょう、というのが、暗黙の了解となっている。
ここ最近は、スマホのメールソフトで彼からのメールを読む機会が多かったが、今日は三連休の最後ということで、自宅のパソコンに向かい、朝の柔らかな日差しの下で、彼からのメールを読んだ。
今は技術の進歩もあるので、彼のメールをそのまま翻訳ソフトにかければ、殆どの意味はわかる。それも、すぐに。これはこれでいいのかもしれないが、味気無さを感じることもある。
時間のないときや、仕事で疲れているときにはそうするが、今日は余裕があったので、わからない単語を調べるのに、辞書を使った。
この辞書も、その時の状況によって、自分の心の状態によって使うものが変わる。
殆どの場合、片手に乗っかるような大きさの、シャープのBrainという携帯型の電子辞書を使って、わからない単語の意味を調べるが、この電池が切れていたことや、今日はカミサンも仕事、義父もデイサービスに出かけたということもあり、気持ちがよかったので、紙の辞書、それも、英英辞典を引いて意味を調べた。
今の時代はインターネットがあるので、すぐに海外とつながることができるが、私たちの時代は、こんな風に簡単ではなかった。
小さいころから漠然とした英語圏への憧れがあり、私は子供なりにいろいろな事をしてきた。
小学生の頃、英語の友人と文通をしよう、みたいな企画が、小学生の某雑誌にあり、応募したのが一番初めである。
イギリスの女性向けに、慣れない英語で何やらを書き、雑誌の編集部に送り、ブロンズ女性からの返事を待っていたが、返事は来なかった。
中学生になってからは、自然と英語の勉強に力が入った。これは今思っても不思議なのだが、好きこそものの上手なれで、全く義務感もなく、自然な形で自ら勉強することができていた。教科書のカセットテープを買い、繰り返し発音を練習し、聞き取り、書き取りをし、というような地道な勉強を、何の苦も無く、義務教育の間、続けることができたのは、今考えるととても不思議なのである。
途中、確か、リンガフォンという英語の教材を買い、これも併せて勉強していた。今、見てみると、ヤフオクなどにも出ているようだが、あまり人気がないみたいである。
偏屈な性格が災いし、進学校に進むも、大学受験を早々に諦め、自動車販売会社に就職したのだが、ここでもとんでもない買い物をした。
当時は携帯も何もない時代だが、自宅にかかってきた電話からセールスに引っ掛かり、総額60万円程の、英会話教材を買った。
レーザーディスクの機械、レーザーディスク一式、新宿NSビルにあるサロンに出入りする会員権、などなど、月々一万と少しで海外へ、というような文句に心がくらみ、親を保証人にしてローンを組み、契約してしまった。
ここで、キャッチセールスのリストに載ってしまい、この後、絵画販売や、リゾート会員権、ゴルフ会員権販売などのセールスを立て続けに受けることになるのだが、これがそもそもの始まりだった。
最終的には英語圏で暮らすのが目的ではあったのだが、その目的は達成できずに今に至っている。少し路線を変え、屋久島で暮らすことができたので、満足している。
こうして自分なりに勉強した英語を使って、自分の力で一時期でも生活していたということで、悔いはない。
メールを続けている心からの友人もできたし、英語がちんぷんかんぷんではないので、それなりに満足している。
好きこそ物の上手なれ、なのである。
Do what you love and success will come.
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