副業

 こちらへ来て何年かの間は、石油製品を運ぶタンクローリーの仕事をしていた。


 冬になると忙しい、基本的には朝は早くて夜は遅い仕事だ。


 この仕事はいろいろな所に行くことができて面白かったが、一方で、かつては屋久島でとびうおを販売していた事や、日記を書き続けて、それなりに手応えを感じていた事などから、パソコンで仕事ができないものか、将来何らかの形で独立できないものか、との強い思いがあった。


 そんな中、友人にアフィリエイトというシステムを紹介された。実際にいくらかの収入があり、これは面白いぞ、将来性があるぞ、とのことだった。


 今ではスマホが当然、インターネットが当たり前の時代だが、これは私が結婚し、屋久島を離れてこちらへやってきた2000年位のお話。黎明期である。まさにWindows98のあたりだ。


 ということで、私にとってこの副業との付き合いは長い。


 しかし、熱が入ってしまうと、危険な事も何度かあった。


 夜、疲れて帰ってきてから、パソコンに向かって作業をする。タンクローリーの朝は早く、一番積みだと、3時20分に会社に行かねばならない。当然、睡眠時間を削ることになる。


 タンクローリーは積み込みが終わると高速道路を使って現場まで向かうのだが、パソコンの仕事を無理してしまうと、とんでもないレベルの睡魔が襲ってくる。ただでさえ眠くなりやすい体質なのに、これがかなり危険だった。


 最終的にタンクローリーの仕事を辞めたのは、この体質も一つの理由としてあった。両方の仕事を一生懸命やるのは、とても大変だった。



 今は、この頃よりも数倍簡単で、身体に負担のかからない運転の仕事を非正規でしながら、何とかパソコンの仕事に戻れはしないか、というスタンスでやっている。


 でも、この副業は、皆さんが考えているほど甘っちょろいものではなくて、一生懸命やらないと成果が全く出ない。


 昨日お話したコンサルなどがそのいい例で、きちんとした内容のものに、しっかりとお金をかけて、死ぬ思いで取り組まなければ、成果は出ないのだ。


 私はお金がないのを理由に申し込みをしなかったが、内容は素晴らしいものだったし、教えてくれる人も、とても信頼のおける人だったので、本気でやるなら絶対にお金を払って申し込みをするべきだったのだ。


 でも、結果はこれだ。


 いろいろな所で副業の広告を見かける機会が多くなったが、金銭的な問題をはじめとして、しっかりと作業できる環境がなければ、成功は難しい。


 裏を返せば、45万円を払わなかった分、一生懸命やれば、違う世界が見えてくるということだ。


 ということで、昨日の夜からちょっと気合いを入れてみたのだが、さすがにカミサンの病気や、歳を取ってきたせいもあるのか、無理はできないな、というブレーキが、隠れたところで働いてしまう。


 無理せずに続けてみよう、という感じではダメなので、もうちょっとだけ頑張るレベルを上げて、この日記と同様に習慣化して、何とかいい景色を見ることができるように、取り組んでみようと思っている。


 がんばります。



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