55年

55歳、おめでとう!


 LINEには高校の同級生のグループがあり、ふと見ると、55歳おめでとうの文字が躍っている。


 彼らは私の手の届かない所で飲んだり食ったりしているので、かなり前に通知をオフにした。軽いひがみである。結果、見るのが遅くなる。


 私の誕生日は3月15日。10人ほどいる同級生の中では、一番最後だ。


 そして、彼が一番始め。コロナで東京人は皆窮屈だっただろうに、爆発するでもなく、普通にお祝いの言葉が並んでいる。これが55歳なのか。


 誰もが何度も言うけれど、時の経つのは早い。歳と共に加速する。


 世田谷から郊外の団地、日野に引っ越したのが10歳、東京トヨタの田無マイカーセンターで働き出したのが18歳、会社を辞めて屋久島に行ったのが30歳、結婚したのが34歳、東日本大震災が44歳、そして同級生達同様、誕生日が来ると55歳。じじいじゃないか。


 先日のテレビで、最近私達夫婦が応援している KingGnu キングヌーというバンドのボーカル、井口理、いぐちさとる君が、自分達の持ち歌を、尾崎紀世彦の真似をして歌ってくれた。彼は恐らく同じくらいの歳だと思われる母親の影響で、私が好きな尾崎紀世彦や布施明が好きなようだ。彼は私の半分も生きておらず26歳。


 尾崎紀世彦が「また逢う日まで」でレコード大賞を受賞した時、私は5歳。おまるに跨がり、歌っていたのを覚えている。今じゃすぐに何でも忘れてしまうが、脳みそが発達途上だった頃は、私だって人並みだった。


 ロシアの永久凍土が、とんでもない地球温暖化の影響で溶け、油のタンクが傾き、重大な水質汚染を引き起こしている。こんなニュースを見ると、この先あと何年地球は存続できるのかと不安になってしまう。


 私達が生きているのは、長い地球の歴史の中でもほんの一部分なのに、劇的にいろいろな事が起こり、変化を遂げてしまっている。


 私なんか、しっぽの所の55年だけなのに…


 今できることを考えて、少しずつ、行動に移して行かねばならない。



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