ラノベを読んだら、ヒロインになってモブキャラに口説かれていた。

春川晴人

第1話 初めての……

 ボクは、純文学が好きだ。かといって、頭がいいわけではない。


 あの硬質な文字に触れているだけで、なんだかとても満たされた気持ちになる。知らない時代の、知らない文化に触れることができるから。


 だけど、そんなボクが一大決心した。


 小説投稿サイトに投稿するためには、純文学では硬すぎる。もっとこう、今っぽい感じじゃないとだめなんだ。


 そのためにボクは、生まれて初めてラノベを買った。


 なにがいいのかよくわからなかったから、アニメ化されたものを選んだ。


 少し過激なイラストに赤面したが、後悔はない。


 読書の時にいつもそうするように、風呂に入って身を清めてから、たたずまいを整える。


 家族が寝入ったのを確認すると、いざっ、未知の領域である表紙をめくった。


 つづく

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