第8話 余韻と強豪


マンゴスチン杯を無事優勝し。優勝賞金とハンフィール男爵から約束通りマンゴスチン一年分貰った。アイシャお嬢様は高級フルーツを貰えて嬉しそうだ。食費を浮くといっているが

マンゴスチンはどうみても一年もたないのだろうし。腐るまでに食べきれるのかな?。メイドのカーラさんとリリシャさんがありったけのマンゴスチンを荷車に積めていた。


「うふふ、これでお給金変りになるわ。

旦那様に約束を取りついで正解だったわ。」


どうやらメイドカーラさんとリリシャさんは俺とアイシャお嬢様の優勝賞品を父親マーヴェラス伯爵からお給金変りに交渉していたようである。

メイドのカーラは大量のマンゴスチンに見てほくそ笑んでいる。


「ふふ、こんなにマンゴスチンがあるんだから色んなことに使えるわ。料理でもデザートでも他の貴族に高く売りつけることもできるわねえ。」


カーラは不適な笑みをこぼし。よからぬこと企んでいた。

カーラさん。転売は犯罪ですよ。

俺はそんなカーラさんの姿を呆れた竜瞳で眺める。


「おめでとう。ライナ!。」


もにゅう♥️

メイドのリリシャさんの爆発並みの爆乳が俺の背中に押し付けられる。

はあ~~♥️この至福の時~♥️。

ライナの緑の竜の顔がだらしなくニヤける。

リリシャのご褒美を離れるまで余韻に浸る。


「優勝おめでとう。」


皮鎧を着た騎竜乗りのマーナさんとノーマル種の騎竜ルイードが現れる。


「ありがとうございます。」


アイシャお嬢様は丁寧に挨拶をする。


「どうやらルイードが貴女の騎竜と約束してたみたいなのよ。」


グロロロ

ルイードが長首を動かし頷く。


「約束ですか?。」


アイシャは困惑し首を傾げる。

俺は待ってましたかと尻尾を振り。後ろを振り向く翼を広げ背中を魅せる。

アイシャお嬢様は俺の行動に察したのか笑顔を浮かべる。


「ああ、ライナは背中を抱きつかれるのが好きなんですよ。ギュッとするととっても喜ぶんですよ。」

「へえ~、変わった竜ねえ。」


マーナさんはアイシャお嬢様の説明に不思議げに俺の背中に近づく。


「えいっ!。」


ひょい むにゅう♥️

皮鎧を着ているマーナさん身体が俺の背中に密着する。


うほっ!。これは···これは···

マーナさんの皮鎧を着ているから胸の感触を心配していたがそんなことはない。すべすべした皮鎧から伝わる柔らかい感触が背中全身に伝わってくる。しっとり感な肌触りに柔らかな感触。これは正に未知の領域である。

柔らかな二つの膨らみを覆うように皮鎧がガードし。俺の竜の背中に押し付ける。

風の抵抗を無くす滑り感と皮鎧に覆われた中身のふっくらと盛り上がる柔らかな二つの膨らみが俺の背中に滑り感と柔らかさ両方を与えてくれる。


嗚呼~♥️ええ~♥️。とても~ええ~♥️。

俺の緑の竜の顔に頬を染め恍惚に身悶えし。竜全身が痙攣する。


「ねえ?このドラゴン(こ)大丈夫?。物凄く痙攣しているみたいなんだけど?。」


背中に密着していたマーナさんが抱きついている騎竜の状態に心配になる。


「まれにあるんですよ。痙攣しているのはとても嬉しい証拠です。」


アイシャお嬢様は笑顔でこたえる。

長年の付き合いであるアイシャお嬢様は俺の癖や習性も知り尽くしていた。


ギャシャギャアイガアギャ ギャシャギャア

「さすがは竿師のライナだな。将来が楽しみだ。」


満足げなノーマル種のルイードは竜の腕を組み何度も頷く

誰が竿師だあっ!ボケええっ!。勝手に変な二つ名付けないで欲しい!。

変な誤解を与えたままのルイードに俺の竜の顔は大いにしかめる。

勝利の報酬を貰え満足した後アイシャお嬢様と俺は身支度をすませ。ハンフィール果樹園から帰路につこうとする。



『さあ、今宵も連戦連勝。最強たる名を世界に轟かした世界最強の騎竜乗りシーア・メルギネット。そしてその相棒、幻のレア(希少)種、最高にして最強たる種、白銀竜プラリスナーチ。わーーわーー。』


ハンフィール農園に設置された魔法具のモニターに別のレースの状況を中継されていたた。そこにはアイシャお嬢様と同い年位の少女と銀色に輝く美しい竜が写し出されていた。


「ライナ凄いよねえ。私と同い年なのに世界最強の騎竜乗りと幻のレア(希少)種で最強種の白銀竜だって。」


魔法具のモニターに写し出される騎竜乗りの少女と白みの銀色に輝く銀竜をアイシャお嬢様は羨望の眼差しを送る。


「シーア・メルギネット。貴族の最高の地位である操竜の爵位与えられた貴族のご息女です。王家七大貴族の一つメルギネット家です。王家から最も恩恵を受けている貴族です。そして乗竜しているのが絶滅したといわれていた幻の竜種にして最強のレア種白銀竜。家の駄竜とは雲泥の差ですね。」


メイドのカーラさんが坦々とモニターの写っていた騎竜乗りの少女と白みを帯びた白銀色の鱗に輝く美しい竜の説明をする。ていうか最後の説明に俺をデスる必要性ありましたか?。カーラさん?。

相変わらずドSのカーラさんである。


ギャアギャシャガアギャアラギャアガアギャアラギャアガアギャアギャアラギャアガアギャシャギャアガアギャア

「ライナ、お前も最強を目指すなら最強の一角であるあのメルギネット家のレア種、白銀竜を相手にしなきゃならないぜ。」


ノーマル種のルイードは険しい竜顔で説明する。


ギャアガアギャギャガアギャアラギャア?

「ルイード、聞きたいことがあるんだが?」


俺はモニターの美しい白銀竜を呆けるように眺めルイードに問いかける。


ギャア?

「何だ?。」

ギャアガアギャアラギャアガア?

「その白銀竜ていうのはメスなのか?。」

ギア ギャシャガアギャアギャア?ギャアラギャアガアギャアガア

「ほっ、お前白銀竜まで狙っているか?。流石は竿師。隅におけないねえ」


ライナの言葉にルイードは竜のニヤケ顔を晒して竜の肘でこのこのと突っついてくる。

俺はそれを嫌そうに竜の眉間の寄せる

この竜、早く変な誤解を解かないと面倒なことなりそうな気がする·····。


ギャギャシャガアギャアギャアラギャアガアギャアギャ

「ああ、メルギネット家の銀竜は確かにメスだったはずだぜ。」

ギャ····

「そうか····。」


あれほど美しく白み帯びた銀色に輝く竜だろうから人間に変身したらきっと絶世の銀髪美少女になるに違いない。まあでも最高の位の貴族の騎竜乗りと連勝している最強の竜種である白銀竜とは俺とは何の接点もないからまだ逢うこともないだろう。


「アイシャさんは次は何処のレースに出場するの?。」


親しくなった庶民の騎竜乗りのマーナさんがアイシャお嬢様に質問する。


「うん、次はクリムゾン杯に出場しようかなって。」


ガアギャシャああ?。

「クリムゾン杯だって!?。」


ルイードがクリムゾン杯というレース名に激しく絶句する。


ギャアガアギャア?

「どうかしたのか?。」


ルイードがあまりにも動揺をみせるので気になった。


ギャシャギャアガアギャシャガアギャアラギャアガアギャアガアギャア

「気をつけろ。クリムゾン杯に出場するならあの貴族も出場するかもしれない。」

ガアギャアガア?ギャアラギャアガアギャアガアギャアギャアガアギャア?

「あの貴族って?ルイードが棄権しろとか出場しても無駄とか言っていた貴族か?。」

ギャアガアギャアラギャアガアギャアガアギャアラギャア

「嗚呼、その貴族の騎竜乗りと騎竜には二つ名がある炎帝と炎速(えんそく)という名だ。」


炎帝と炎速ねえ?。炎帝と炎速というからには炎に関係した騎竜と騎竜乗りだろうか?。特に竜の2つ名が炎速が遠足に聞こえなくもない。

レース名も炎に関係したクリムゾン杯というレース名だから炎帝や炎速が出場していてとおかしくはない。


ギャシャギャアガアギャアギャアギャアギャシャギャアギャアガア

「そして炎帝が騎乗する炎速という2つ名の騎竜は上位種、エレメント(属性)種である炎竜だ。」


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


わーーーー! わーーーー!


別のレースにてゴール地点に一着に到着する騎竜乗りの少女とそれを騎乗する騎竜。レースを終え。ゴール地点の場所にひょいと地面に降り立ち。スカーレットの髪をした少女は短髪の髪をかきあげる。


「ガーネット。今日のレースはどうだった?。」


ぼおおおお

飛び降りた騎竜は炎を纏った紅の翼の炎を鎮め翼を畳む。


『肩透かしだった。この程度の猛者しかいないとは。我が偉大な高潔で戦闘竜族である炎竜族が出る幕ではないわ。』


深紅の鱗に覆われた竜は思念で意志疎通し。鼻息を鳴らす。


「そう言わないでよ。これでも戦績に繋がっているんだから。どんなレースでも勝利を飾れば戦績になるんだから。」


スカーレットの赤髪の少女ははあと深いため息を吐く。


『ふん、だからと言ってこうも弱小の竜を相手し続けたら我が強者である炎竜族の名折れよ。』

「分かった分かった。次はクリムゾン杯よ。出場する竜が弱小とか言っても文句言わないでね。」

『無論だ。クリムゾン杯は炎を祝う祭りで行われるレースだ。炎竜族にも所縁由縁はある。なれど骨がある奴がおればいいがな。』


深紅の竜は再び不機嫌に鼻息をならす。


「それに関してはあまり期待しないでね。貴族の騎竜乗りが滅多に田舎にある普通のレースに出場しないから。貴族はお家や誇り、伝統とかを重視するから。レースの戦績は二の次なのよ。」

『ふん、面倒だわ。』


深紅の竜はまた不機嫌に鼻息を鳴らす

スカーレットの赤髪短髪の少女と深紅の竜は次の出場するレースを定める。


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