226話 日勝軒会談に集う旧知の英雄たちの選択っ!!田舎町での秘密会談?! 3

 アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後11時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・下仁田町・洋食堂・日勝軒にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ドラグナー皇国第一王女・ヴァロニカと再会した紅葉達。


 その舞台は下仁田町・洋食堂・日勝軒へと移って行く。


「マスター、料理の方は予定通りの1時頃からお願いします。」


「分かったよ。まさか家の様な田舎町の小さな洋食堂で、妙な事に成っちゃったけど、精一杯、お持て成しをさせて貰うよ」

 

 日勝軒のマスターである宮川大輔は、忙しい中で厨房と一階フロアとの合間に在るカウンター越しから、竜史からの注文を聞き届ける。


 まさかこの会談が後の歴史を大きく動かす切っ掛けに成る事を日勝軒のマスターである宮川大輔は、まだ知らずに居た。


 この場所を提供する事で、長くこの店が繫盛する事に成ろうとは、夢にも思って居なかったのであった。


 竜史は主催者で在るので、マスターと話したら直ぐに二階席へと向かった。


 その様子を重松輸入雑貨商会の社長である重松五郎が目撃して居たと、後の某出版社のインタビューを受けた彼が証言して居る。


 五郎は後に某異世界魔導空挺運送会社から独立した若い女性と年の差結婚をし、経営して居る重松輸入雑貨商会を重松輸入雑貨株式会社として飛躍させてしまう未来が待って居た。


 その中で会社を飛躍させる事に成ったアースティア大戦での出来事を語って居るが、下仁田町での出来事にも目撃者として関わって居た事は、ちょっとだけ世間の人々から驚かれる出来事にも成って居た。


その近くでは竜史の両親と紅葉の妹達が食事をして居た。


 注文したのはビーフシチューやカニクリームコロッケ等の始めとする洋食堂看板メニューを美味しそうに食して居た。


「美味しいです。」


「うん、素朴だけと、とっても美味しいねっ!」


「タダ飯だから、好きなだけ良いわよっ!」


「じゃ、デザートはイチゴアイスとムースケーキにしようかな。」


「麻衣、食べ過ぎじゃ・・・・・・・」


「清香おねーちゃんと違って、太らない体質だもんねーっ!」


「くうぅぅっ!!こう言う所だけが、葛葉お母様と紅葉姉様達に似て居て羨ましいっ!!」と悔しがる清香は、ちょっと油断して居ると、太りやすい体質を気にして居た。


 因みに実母の葛葉、姉の紅葉、そして麻衣だけは太り難い体質を有して居るので、食べ過ぎても気には為らないのである。


 母と姉はカロリーが胸やへと行き、麻衣は成長に必要な栄養分へと行くからだろうか?

 

 そんな楽しい食事をして居る者達が居る中で、その上の二階席では、親睦会を兼ねた謀議会が始まろうとして居た。


 ヴァロニカは、スーツ姿に変装した15名の護衛従者達を伴い下仁田町を訪れて居た。


「護衛は此処まで良い。近くの好きな食堂で、食事でもして居ろっ!飲食代は日本政府持ちだから、程々に贅沢をするくらいなら迷惑とは思われ無い。」


「それに・・・・・此処からは聞かれる人数が少ない方が良い。」


「「ですが・・・・・」」


「お前達を信用して居ないと言うのでは無い。」


「この場での会談の話し合いを知って居るのが、この私・・・・一人であると言うのが、大事な事なんだっ!!」


「それに帰国したら、万が一にもお前達が疑われ、ローラーナ帝国の連中から拷問される可能性も在るんだ。」


「此処での話は、知らいない方が良い。」


「私ならば、ローラーナ帝国の連中から襲われる事も、捕らわれる心配も無いからな。」


「「分かりました。」」と引き下がるヴァロニカの15名の護衛従者達は、渋々ばらける様にして、日本国側のSP警察官の案内で、近くの有名な食堂とへ向かう。


 その中には孤独な独身グルメバイヤーの旅日記の撮影場所としても、日本国内でも広く知られて居るすき焼き屋・コロンビアへと入る姿も見られて居た。


「いらっしゃいませっ!!二階席へどうぞっ!!」


「店主、世話に成る。」とヴァロニカは、二番目に店内へと入って行く。


「凄い美人さんだったけど、物凄く殺気立って居る感じだったな。正に武人と言った人だった。」


「アレが話に聞く、ヴァロニカ王女様かな?」と、それが日勝軒のマスターである宮川大輔から見た、ヴァロニカの第一印象であった。


「ふんふんふんふーん。」


「アレ?マーヤちゃん、何時の間にか外に行ってたの?」


「んん?違うのである。我はっ!!」


「そう言うのは良いから、手伝ってよ。」と、マスターに引っ張らてしまった、マーヤと良く似た感じのハンナであった。


「違うのであるっ!!我の名はっ!!」


 忙しい中でのトンだ勘違いでは在るが、マーヤとハンナの二人は、フロアでバッタリと再会する。


「ああっ!!ハンナっ!!」


「おっ!!おっ!!おっ!!おおっ!!おおっ!!おおっ!!おおおっ!!おおおっ!!おおおっ!!お姉ちゃんっ!?何で此処にっ!!」


「それはこっちのセリフなのだっ!!」


「ハンナっ!!此処数年間、家に帰らないで、何所をほっつき歩いて居たのだっ!!」


「母さんが心配して居るのだっ!!」


「それはお姉ちゃんも同じなのであるっ!!我が帰ると何時も行方不明にっ!!」


「父さんが心配して居たのであるっ!!」


 何だか言って居る事が微妙に違うが、ヨシカーナ家では、とある漫画に登場する。

 中国に在ると言う呪いの泉で有名な拳法修行場で、黒豚に成った青年の実家一家の様な家庭の様相を呈して居るのかも知れない。


 その家の人々は常に方向音痴で、青年は何時も「一体っ!!此処は何所なんだっ!!」と叫んで居るが、ハンナたちも、そんな感じで・・・・・・・・・・・・この姉妹たちは、チョッとだけ、ドジを踏んで諸国をフラフラとして居るだけなんだっ!!と、此処は述べて置きたい。


「二人とも、忙しいんだから急いでっ!!ってアレ?」


「何でマーヤちゃんが二人居るのかしら?」と宮川敦子さんが、コントの様な展開に首を傾げて不思議がって居た。



 それから数分後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 こうなったら、もう笑うしかないと言うべき展開では在るが、マーヤの居所が分かったと聞いた、紅葉とヴァロニカの二人は呆れて居た。


「心配はして居なかったが、まさかこんな展開は・・・・・」


「まっ、これも何時もの事だな。」とヴァロニカは、何時もの事だと諦めたらしく、騒ぐだけ無駄な事と、親友らしい扱いをしていた。


「はぁ~、まさか、こんな事に成って居るなんてっ!!」


「幾ら西日本地域で探しても、何所にも居なかった筈よ。」と呆れて溜息を交えて言う紅葉。


「紅葉、コイツのやる事は、劇場でやる喜劇も同然だ。」


「まぁ、ツイこの間も、あのあかぎとか言う二ホン海軍の旗艦を真っ二つにしようとした所を・・・・このアホに邪魔されたんだがな。」


「今でもその様子が、この二ホン国内と異世界転移諸国内で映像を流され、それが後々の時代まで残る事が、この私の一生の不覚で在るんだがな。」とヴァロニカは、クールビューティーな顔付きでは在るのだが、やや恥ずかしそうで、少しだけイラ付いて居た。


 何せ、彼女がカッコ良く決める所で、コントみたいな醜態を日本国内と地球系転移諸国内で映像を流されしまう事にだ。


 それが後々の時代まで残り続ける事に成ると聞かされると、マーヤに対して物凄く怒りを覚えるほど、イラついて居たらしい。


 しかしながら、ヴァロニカも一応は大人なので、停戦を理由に何んとか我慢してくれて居るらしい。


「マスター、奥様。どうも済みませんでした。そして、マーヤ姉様を保護して下さり、有り難う御座います。」


「数週間前に彼女は、福岡駅でドジって、新幹線で日本の東へと消えた切り、何所へ行ったのかが分からず、行方不明に成って居たのです。」


「それがこんな所に・・・・・・・・・・・・・」と紅葉は、更に溜息を付いて、改めて呆れる。


「いえいえ、やっぱりお知り合いでしたか?」


「此方も竜史くんと紅葉様らが、家に起こしに為られると聞いて、どうせならマーヤちゃんを引き取って保護して貰うと思って、バイトをさせて居ました。」


「マーヤちゃんもただ飯食らいは嫌なので、お店を手伝いたいと言ってくれましたので・・・・・・・」


 敦子もマーヤの飲食店での注文の御用聞きが妙に様に成って居ると思って居たが、その事情を聞けば東京に行くから、あちこちで親切な人達のお家の家業のバイトをしながら旅をして居たとの事。


「マーヤ姉様。一週間以内に迎えに来ますから、それまでに身辺整理を済ませて、絶対にっ!!大人しくして置いて下さいっ!!」


「ひっ!!」


「分かったのだっ!!」と紅葉に睨まれたマーヤは、ビクッと言う感じに返事をする。



「店主、奥様。私からも礼を言う。親友がご迷惑をお掛けした。」とヴァロニカも頭を下げて礼を述べた。


こうして、マーヤは無事に保護される事と成った。



 ヴァロニカと紅葉達は二階席へと戻り、秘密会談であり、後の歴史書には日勝軒会談と記される薩長同盟の様な時代の転機の一つと成った出来事が始まろとして居た。


 因みに日勝軒会談へと至る話を語る前日譚として、マーヤの珍道中は、時代劇ドラマや映画内で喜劇の如く、面白おかしく描かれ、ヴァロニカの醜態よりも有名なワンシーンとして残る事に成った。


 その事を晩年のヴァロニカは、マーヤをからかう一生のネタとして面白がって居た事を付け加えて置く。

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