165話 最後の戦いへ・・・・・追撃戦っ!ジャパンッアーGoーーっ!!1
アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月20日・午前16時17分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖・アルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島南部・ジャイアガル島・ジャイアガル軍港基地周辺水域・ジャイアガル島・ジャイアガル軍港基地から西へ8キロ付近・グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍・艦隊旗艦司令部・グリクス地方軍団・グリクス地方艦隊総旗艦ドッコス・ギアレス級空挺戦艦オクト・ガレオン内及び日シベ合同作戦軍各部隊内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日シベ合同作戦軍とグリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の両軍による ナガシノ陣地での戦いの決着は付けられた。
リナ達によって移動要塞戦艦デストロイヤー1号艦内の魔動力炉の5・6番基のメルトダウン暴走による大爆発は、同程度の破壊力を持った魔法攻撃によって、見事に防がれたのである。
日シベ合同作戦軍は、レジェンダリア諸島から逃げるグリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の残存軍を陸上と水上の両方から追撃を開始した。
前線での追撃の指揮を執ったのは、椎名三佐の機甲科大隊を中心とした陸自部隊と、三石二佐と洲崎二佐の指揮下の護衛艦隊である。
総司令の置鮎一佐は、全体指揮を取って居て、戦局の必要に応じて更なる指示を出す事に成る。
各部隊と艦隊は、整備や補給等の出撃準備を整え、追撃戦へと移行して行く。
北側周りで進発して行く主な艦隊は、第四護衛艦隊のはるな・ひえい・あさひ・しらぬい・まつゆき・あさゆき・じんつう・おおよど・試験改修艦あすかである。
これら等の護衛艦隊が、敵に一時占拠されて居るカントルナ島とカントルナ砦付近の領土と水域領有権を回復させ、更に南下して、ジャイアガル軍港基地から撤退して行く敵に対して、容赦の無い追撃攻撃を仕掛けて行く事に成る。
また、南周りに進軍して行く艦隊は、第1護衛艦隊のくらま・あしがら・ちくま・とね・しらつゆ・きりしま・しぐれ。
第3艦隊護衛艦のあかつき・ひびき・すずかぜ・いかづち・いなづま。
石井竜三3佐が率いる。
はやぶさ型ミサイル艇のはやぶさ・わかたか・おおたか・くまたか・うみたか・しらたか・とんびの7艇が、敵陣地と敵艦隊の殲滅に向う。
その後方に、各種航空支援をする為に、ヘリコプター搭載護衛艦かが・ヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが。
航空護衛艦しょうかく・ずいかくと言った空母型護衛艦が、各隊の追撃する味方を航空支援する為に動き出して行く。
アルガス公国軍は、ジャイアガル島・ジャイアガル軍港基地とカントルナ島とカントルナ砦の奪還をするべく 追撃軍の編成をアルガス公国本土軍とレジェンダリア諸島駐留軍合わせた物へと再編制を行って居た。
既にゼータ・ビダイン第二騎士団長が、先の決戦時に奇襲を行って居るが、ガミトフ達の敗北が決定的に成ると、グリクス地方軍団はジャイアガル軍港基地へと強行撤退を開始する。
ビダイン第二騎士団長は、その報せを日シベ合同作戦軍総司令部から受けると、指揮下に有る騎兵団を安全性が高い地域へと、直ぐに撤退を決断するのだった。
グリクス地方軍団の敗残軍とは言え、通常戦力しか有さない自分の手持ちの騎兵戦力だけでは、ガミトフ達のグリクス地方軍団の勢力には、到底、太刀打ち出きない。
それなので彼は、一旦、味方の勢力圏の強い地域であるレジェンダリア諸島北部へと騎兵団を撤退させたのである。
その後の彼は、ナガシノ陣地での戦いに、完全な勝利と決着の報が届くと、追撃をするのかと聞く。
数分の協議を行った結果、日シベ合同作戦軍は、徹底的なグリクス地方軍団の壊滅を狙った追撃作戦の決行を決断する。
ビダイン第二騎士団長は、グリクス地方軍団を追撃するべく、日シベ合同作戦軍の全軍に先駆けて、騎兵隊率いての先行偵察を行った。
遠巻きに敵の位置を通信機で、置鮎一佐達に送り続けて居た。
「むう・・・・・」
「ビダイン騎士団長っ!!」
「このままでは、見す見す彼のガミトフ等を見逃す事に・・・・・・・・・」
「まぁ、そう焦るな。置鮎殿等も間も無く到着するとの事だ。」
「しかしっ!」
パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ・・・・・・・・・・・・・・・・・プロペラの回転音とブロロロロロロロロッ!とローター音が響き、カタカタカタカタカタカタ・・・・・・・・・・・・・・・と近くに居る騎兵隊らの鎧が揺れ動く音が響き渡り、対戦車ヘリコプター部隊が、ビダイン騎士団長旗下の騎兵団の近くへと飛来して来て居た。
「おっ?タイミング良く、味方が来た様だ・・・・・」
「あっ、あれはっ?!自衛隊の戦闘ヘリとか言う航空兵器?」
「それに鋼鉄の箱車軍団かと思われますっ!」
ビダイン騎士団長旗下の騎兵団が、西方向の遠方に見えた物は、陸自部隊の鋼鉄の機械化車両の軍団だった。
陸自車両部隊は、行進射撃と攻撃力に優れた車両を前面に押し立てて前進して行く。
「置鮎一佐殿等は、如何やら逃げるグリクス地方軍団とガミトフ等に対して、一切の手加減する気は無いらしいな。」
「では?」
「自衛隊の攻撃が終わり次第、残存軍の生き残りを捕縛し捕虜とする。」
「それまでは高みの見物と洒落込んで、休息しよう。」
「誰かっ!軽めに飲食出きる物が無いか、日シベ合同作戦軍司令部に問い合わせてくれ。朝食を食べて以来、何も口にして居ない。わたしも騎士団も、そろそろ空腹で、へばってしまいそうだからな。」
「了解です。」
ビダイン騎士団長は、自衛隊の全力追撃戦が一段落するまでの間、先の奇襲戦と先行偵察の疲れを癒すべく、指揮下の騎兵団に休息を命じたのだった。
一方の陸自部隊は、ヘリコプター搭載護衛艦かが、ヘリコプター搭載護衛艦ひゅうがの甲板等に、陸自と海自のヘリ部隊と合流すると、その足並みを揃えつつ、進軍速度を上げて駆けて行くのであった。
「椎名三佐っ!ヘリ部隊と合流しました。」
「各隊へっ!戦闘車両を前面に押し立てて、横一列に前進っ!敵の尻を取るわよっ!」
「火砲支援部隊は、先方隊と距離を取りつつ、射程に入り次第、突入部隊の射撃支援をせよ。」
「普通科隊の各車両隊も、先方隊が敵の半分を征圧したら、全車両部隊を突入開始せよっ!!」
「戦闘ヘリ部隊は、先行して敵を強襲せよっ!」
「敵の航空部隊は、我ら自衛隊によって、粗方殲滅し終えて居る。」
「万が一の場合は、空自と海自の支援が入るので、安心して任務に当たって貰いたい。以上っ!!」
「各全部隊っ!!前進っ!!前へっ!!!」
各種車両のエンジンの爆音とプロペラの羽ばたく音が響き渡り、鋼鉄の怪物達は、手負いの獲物へと包囲をしながら群がって行く。
ダバ派遣隊の逆襲追撃作戦が始まったのだった。
グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍は、日シベ合同作戦軍に破れ、残存する部隊は、僅かに3万人強と言う人数まで磨り潰された軍勢が、同地からの撤退を急いで居た。
50万人以上もの兵力を注ぎ込んだグリクス地方軍団は、グリクス地方を支配維持に必要な兵力を除いた総兵力の7割を失ってしまって居た。
残る遠征軍3万人の兵力が、未だにジャイアガル軍港基地に居残って居たのは、撤退に手間取って居たからだった。
結構な数の大兵力が有ったのに、3万人しか敗残兵が居ないのは、変だと感じるだろうが、足手まといに成る負傷兵とその護衛戦力を先に撤退させて居るからだった。
グリクス地方軍団幹部の乗船している魔導戦艦は、損傷はやや軽微で健在なのであるが、多くの艦を失い生き残ったのは1239隻の内の僅か28隻であった。
「急げえええぇぇぇーーーーーーっ!!!」
「慌てるなっ!まだ十分に乗れるぞおおおぉぉぉーーーーっ!!!」
「奥に詰めて後ろの者のスペースを多く作るのだあああぁぁぁーーーーっ!!!」
グリクス地方軍団が占拠し、仮設修復されたジャイアガル軍港基地。
更に今朝方に日シベ合同軍に反攻作戦よって奇襲され、仮説修復されたこの基地を破壊し尽くされたジャイアガル軍港基地から脱出する為に、迎えの魔導船艦隊と残存艦隊が終結し、グリクス地方軍団が再び一時占領して居た。
其処へダバ陸自派遣部隊とダバ派遣艦隊が三方向から迫っていた。
パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ。パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ。パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ガミトフ閣下っ!」
「鋼鉄の羽虫共だと?!敵の追撃隊の先陣か?」
「もう、我々には、奴らとまともに戦える航空戦力は有りません。」
「残存して居る陸上・空挺魔導戦艦の弾幕を張るのだっ!」
「味方の脱出の時間を少しでも多く稼ぐのだっ!」
「ははっ!各艦へ通達っ!」
「射程に入り次第、各砲門を撃ち捲くれええええぇぇぇぇーーーーーっ!!」
「各砲座っ!!うちーかーたよーい・・・・・・・撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」
ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!
ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!
ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!
ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!
ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!
ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!ドドドーンッ!
グリクス地方艦隊の残存している陸上・空挺魔導戦艦等が、陸自派遣隊のヘリ部隊を近付かせまいと、大空に向って各種大砲を必死に成って弾幕を張り捲くった。
「此方先行偵察隊のニンジャ1・2より各隊へ。」
「敵は南に向って撤退する模様。」
「どうやら生き残った戦艦に、脱出用の輸送船を護衛させて、ジャイアガル軍港基地から逃げ出す様ですっ!」
「敵艦隊発砲を開始した模様っ!弾幕を張って此方を近付けさせない積もりの様ですっ!」
「総司令の置鮎だ。逃げだす将兵達を運び出す輸送船艦隊には、威嚇程度の攻撃に留めてやれっ!」
「宜しいのですか?」
置鮎一佐の言葉に、思わず幹部の1人が、声上げて聞き返した。
「武士の情けだ。それに負傷兵も居るだろう?」
「それに、やり過ぎると逆に成った時の扱いも酷くなるし、手負いの獣が必死に成り過ぎるのもな・・・・・」
「構わんっ!責任と各国の軍の代表達には、俺の責任で説明する。」
「それにやり過ぎた撲滅戦闘は、我が国でも国民や野党の印象を悪くする。」
「只でさえ巻き込まれたくもない異世界アースティア世界の世界大戦での反戦で、国内がゴタゴタとして居るご時勢だ、それを考えれば、国会での追及もかわす意味も有る。」
「何れにしろ、やり過ぎは良くないからな・・・・・・・・・」
「分かりました・・・・・・・・・」
追撃軍の主力は自衛隊である。
加減を間違えると本当の意味で殲滅に成ってしまう。
それは日本本国の国会で、野党から虐殺と言われて、過度に追及される恐れが有るので、置鮎一佐は匙加減を考えての決断であった。
黒田宗近一尉のアパッチ部隊7機と東地秀矢一尉コブラ部隊7機が先陣を切って目標を捕らえた。
「敵の射程に入る前に各砲台を黙らせる。」
「戦艦艦隊は28隻。輸送艦は20数隻。」
「東地。置鮎一佐から輸送艦隊だけを外せだとよ。」
「まぁ、出きない事も無いが・・・・・」
「威嚇程度までと言って居るが、流石に流れ弾は如何にも成らんがな。」
「それなら、港付近はなるべく避けてやるしかないな。」
「それで行く。各機誘導弾発射よーい。」
「目標っ!グリクス地方艦隊残存戦艦艦隊28隻。」
「主な着弾点は各砲塔及びエンジン部分だっ!」
二人の攻撃指定命令が終わると、2種類の戦闘ヘリの操縦席内で、ロックオンの音が鳴り響く。
「「撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」」
一斉に14機の戦闘ヘリから誘導弾112発が一斉に発射されて行く
バシュッ!ゴオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーーっ!!
ドッカアアアアァァァァーーーーーーーーン!!!
誘導弾が命中した魔動戦艦の各所からは、一斉に火柱が上がった。
その後に続くSH-60哨戒ヘリコプターJ型とK型合わせて30機からも対艦ミサイルが放たれて行くのであった。
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