確実に落ちた
運良くミミックの罠に引っ掛かることなく討伐することに成功し、売れば大金が手に入る宝石が入ったアイテムポーチをゲットした後、やはりというか……結構攻略する速度が落ちた。
大体一階層を降りるのに十時間……は掛かってないか。
八時間から九時間ぐらいで降りている。
睡眠はきっちり取りたい派なので、寝る時間と食べる時間は十分に確保して探索してるから、一階層降りるのに……おおよそ一日ぐらい掛かってるかな。
普通に考えればそれでも十分短い時間で探索してるんだろうけど、俺たちとしては中々に時間を掛けて探索してる。
とにかく四十一階層以降の階層に出現するモンスターはそれなりの強さとタフさを持ってる。
こっちが全力で殺す気の一撃を放たなければ、結構耐えてくれる。
レッサーヴァンパイアはともかく、骨や鎧の亡霊系? のモンスターの技術力や、メイジなどの後衛タイプの技量も上がってる。
それもあってから、四十一階層以降ではルーフェイスも通常の戦闘でそれなりに楽しめている。
「ッ!! ラガス坊ちゃま、ここから先……右に曲がるとエルダーリッチが待ち構えているかと」
「へ~~~~~、エルダーリッチか……良いじゃねぇか。それじゃ、四人でちゃんと戦うか」
個体によってはBランクではなくAランクになっていてもおかしくない、強さがやや読めない骸骨魔術師。
多分この感覚だと……まだしっかり視れてないが、多分Bランクだろうな。
「っと!!! はっはっは!!!! 視界に入ったら直ぐぶっ放してくるとはな!! 元気一杯じゃねぇか!!!!」
いやぁ~~~、こっちも速攻で複数の魔弾を放てるように準備しておいて良かった~~。
え~~と……うん、やっぱりBランクの個体ではあるっぽいけど、さっきの攻撃魔法を見た感じ……AよりのBってところか。
「うぉっ!? 魔力の障壁で、受け止めるとか……やるじゃねぇか!!!」
「意外と、速い?」
Bランクとはいえ、シュラの斬撃をあっさりと魔力の障壁だけで対応したのは驚きだな。
てか……その後あっさりセルシアの斬撃を躱したのを見ると、割と戦い慣れてるのか?
脚が速いタイプではなさそうだが、遭遇しても絶対に逃げられないわけではなさそうだし、ある程度実戦経験があるエルダーリッチって可能性は十分あり得そうだな。
「どうやら眷属召喚を行えるようですね」
「みたいだな。リビングデッドジェネラルとかみたいに特性としての強化は出来ないみたいだけど……補助魔法でパワーアップか。はは、中々イカれた魔力量をしてるな」
「笑い事ではないと思いますが」
「そうだな。こうして俺たちが後ろからしっかり援護してないと、本当に笑い事じゃなくなりそうだな」
ぶっちゃけ眷属召喚された骸骨たちを強化したところで、二人の脅威にはならない。
数が多くてもって話だ。
ただ、そこにエルダーリッチの魔法が飛んでくるとヤバい。
詠唱せずにどんどん中位レベルの攻撃魔法を放ち続けてる。
ん~~~~……ぶっちゃけ、次遭遇した個体はルーフェイスに任せても良さそうだな。
「……ラガス坊ちゃま、私も前衛として入りましょうか? まずはあの何度も何度も召喚される骸骨たちを何とかしないと戦況が進まないかと」
「それは確かにそうだな……でもさ、これって訓練なんだよな」
「一応実戦訓練ですね」
「そうだよな。それなら、もうちょいこのまま続けようか。戦争中、一つの戦闘が直ぐに終わるとは限らないからな」
「分かりました」
勿論、シュラやセルシアたちの様子を見ながら。
もしかしたら俺やメリルが思ってる以上に消耗してるかもしれないしな……って、後ろがなんかヤバくないか?
「ッ!? ラガス坊ちゃま! ほんの一瞬だけ抜けます!!!」
「あいよ。任せてくれ」
そりゃそうか。
地上モンスターと違って恐怖心がないに近いんだし、スケルトンリザードが複数体乱入してきてもおかしくないよな……念の為、ルーフェイスにはメリルの方を見といてもらうか。
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