216.アキラ、梅を見つける。
嗚呼、この世は無常なり。美少女達におしくらまんじゅうの中心で、思ったことである。普通だったら、理性君が崩壊してもおかしくないであろう。
しかし、今の僕はこの程度では、動じない。そして、彼女たちが満足するまで耐える。
「あ、アキラ様、どうですか・・・き、気持ちいいですか?」
アルテシアが吐息を吐きながら、聞いてくる。
落ちついて、ただその一言。
「気持ちええんじゃ・・・。」
あまりの落ち付きっぷりに、皆が困惑する。
「あれ、アキラに全然効いてない? 」
そうイリスが呟く。そして、皆、これ以上の誘惑は無駄と悟り、冷静さを取り戻す。
「旦那様、ごめんさない。なんだ途中から、こんなことになってしまい申し訳ありません。」
とまゆきが謝罪してくるが、
「是非もなし。(仕方ないね。)」
誰も嫌な思いをしてしたいので、全然平気です。それに皆の顔が、なんだかとてもエネルギッシュになっているので、良しとしよう、なぜそうなったか深いことは、考えないでおこう。
そうして、情熱的な一日が終わったのであった。
翌朝、僕は少し早起きして、昨日仕掛けた罠を見回っていく。残念ながら、今日は掛っていない。
そのまま帰るのもしゃくなので、山菜をほいほいと、採って帰る。季節は、魚の月の中頃、つまりは7月ぐらい。
この世界でも、四季がある。つまりは、旬があるのだ。丁度、シソがおいしい季節なので、それらを中心に取っていく。
シソの天ぷらって食べたいな。そんなことを思いながらとっていると、すこしこぶりな木の実を発見する。見覚えのあるものだった。
「あれ!! 梅じゃねぇ!! ねぇ!! 精霊さん、梅だよね!! 」
大好物を見つけて、唐突にテンションが上がる。それに思わず、精霊さんも、
「宿主、そんなに好きなんですか!? 」
とびっくりする。
「めちゃすき。」
それに、今、手元には丁度旬のシソがある。もう梅君とシソ君は、運命的に結びついているとしか、考えられない。
さてさて、どうやって採るか考える。
異世界来て、まさか、梅を食べれるとは思ってもいなかったので、テンションが上がる、上がる。しかし、カゴも何もないので一旦、山菜などを家置きに一旦帰る。
「おお~い、皆、梅見つけたから、食べた後に採りに行こう!! 」
と朝食の準備している女性陣に、声高々に宣言するのであった。彼女らは、ぽかんとした表情をするのであった。
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