第十六章 誘惑
211.アキラ、見てしまう。
そうして、ウサギを3羽の処理を手早く行う。女の子たちに食べてもらうものなので、産地直送並みにすぐに家に帰るのであった。
「ただいま~~~。」
と帰ってみると、家には誰もいない。ふと考える。そして、辺りを探すと近くの川で、黄色い声が聞こえる。
「キャーー!! もう、イリスさん冷たいですよ。」
「テラは可愛いな、アハハハ。」
声からして、彼女らは水浴びをしているようだ。ここはひとまず家に帰って、大人しく帰りを待っていようと思った瞬間、ハチが吠える!
「ワン、ワン! (ボチュ、ミズアビュジダイ!)」
その声に、彼女らが振り向きこちらに向かってくる。そして、目と目が合う瞬間やばい! と感じる。
彼女たちの顔が赤くなる。そして僕は、ハンターセンス君がなぜ仕事をしなかったのか。そんなことを思いながら、興奮でぶっ倒れるのである。
そのウブすぎる反応に、精霊さんも思わず、
「えぇ・・・。」
呆気にとられるのであった。
川のせせらぎの音が、心地よく耳を流れてくる。そして、目を開くと皆が、心配そうに僕を見つめていた。
そんな目で、僕も見ないでと思いながら、すぐさま、アメイジング土下座をする。
「覗いてしまい、申し訳ございませんでした!! 」
皆、先ほどのことをハッと思いだし、顔がほんのり赤くなる。
「で、でも、アキラさんのことだから、わざとじゃないんですよね。」
とテラが助け舟を出してくれて、
「そうですよ。アキラ君は、きっとわざとじゃないですよ。」
そうまゆきも庇ってくれる。
しかし、そんなのでは男がすたる
「どういった経緯があれど、見てしまったことには変わらない。どうか、僕に償いのチャンスをくれ・・・。」
と赦しを請う。すると、彼女らは一旦は作戦会議をし始める。
「一体、どんな償いをさせましょう。」
イリスがニコニコしながら言い、
「わたくしは、べ、別に構わないんですけど、アキラ様がどうしてもと言うのなら。」
アルテシアはソワソワしながら、
「主にも、同じことをしてもらえばいいのでは?」
とミユが唐突にそんなことを言う。
女性陣一同は、一瞬、考えて、顔を真っ赤にさせながら頷く。
おいおい、待て待て、それは想定してなかったぞ・・・。と超絶困惑する僕をよそに、話がまとまっていく。
そうして、彼女らから下された償いは、僕の水浴びを見るという、なんとも羞恥的なプレイであった。
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