189.アキラ、採掘する。
もっと詳しく、これらを調べる必要がある。そのためにも、もっと洞窟の深くに潜らなければならない。
そもそも、これは一体、何の生物から、進化したのだという疑問が湧いてくる。頭蓋骨は、目の部分があまりにもデカすぎる。自分のと比べても、2倍ほど大きい。
もはや、これは人間から進化したのとは、違い別種だ。というか、そもそも、比較対象に上げた小鬼も、どうやって進化したのだ。ああ、殺した時、ちゃんと、骨格を拾っておけばよかった!
と嘆き始める。だが、ある考えが、パァっと浮かぶ。絶対、この世界にも、誰かこの疑問を持った奴がいるそう考える。こうしちゃいられない、今すぐこの世界を調べなくてはならない。
しかし、今は、どうにかして、追手をなんとか、しなくてはいけない。それにあの死神に、どうやって立ち向かうのか。わかっていることは、相手も同じ人間ということぐらい。
人間か・・・。見えないけど、存在する。立ち向かうのでは、なく・・・、ハッと閃く。
「なぁ、精霊さん、僕のスキルのアレって、あの場所でも、有効かな?」
と聞いてみる。
早速、その場所に向かって、僕はひとりある場所に過ごしてみる。その場所とは、先ほどまでいた、洞窟だ!
そして、今、何を習練しているかというと、スキル【環境適応】だ! この向上させていけば、過酷な環境下でも、少しの間だけなら、生きていけるとのことなので、自ら洞窟内の環境に、馴らしているところである。
このまま、馴らしていけば、スキル向上に繋がるのではないか、と頭が痛むのを我慢する。
洞窟内の遺物を少し回収しては、外に戻りを繰り返す。すると、遺物の矢や、土器の内部に、なにか黒いものが塗られているのに、気付く。
しばらく洞窟の中で過ごしていると、洞窟内部の壁に、黒っぽいものが点在しているのに、気付く。
簡易的な、石ピッケルでそれを、掘ってみる。出てきたのは、ベッチャっとした土である。多分、用途としては、矢尻の接着剤などであろうか。ほかにも、いろいろな用途が生まれそうなものであった。
頭痛は、段々と慣れ始めて、痛みが少し和らぐ。劣悪な環境下でもなんとか、不思議な土を採堀しながら、過ごせている。
「大分、この匂いにも慣れてきたね。」
と呟く。そうして、時折、ここで、採掘しようかと考えて、取れた不思議な土を持ち帰る。黒くベッチョリとした土。なんとなく燃やしてみる。すると、土が燃えているではないか!つまりは、燃ゆる土。
この土、接着剤以外のも、何かいい使い方があるのでは、ないかと模索するのであった。
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