第14話

先に外へ出る。

コーヒー牛乳と、フルーツ牛乳を手に買った。


「遅いな」

まあ、女性は長風呂だからな・・・


「お待たせ。ゆうくん」

「ああ、どうだった?ナンシー」

風呂上がりの女性は、色っぽい。


ナンシーも例外ではなかった。


「はい。フルーツ牛乳」

「ありがとう。ゆうくん。」


ふたりで、飲みながら帰る。


「♪赤い手ぬぐい、マフラーにして~」


「ふぅ」

「どうしたの?ゆうくん」

「まるで、ある意味での新婚さんだな」

「私はそのつもりだよ」

「その手の冗談はよせ」

「ハハハ」


照れ笑いをするナンシー


こういうのも悪くないな・・・


ちなみに、名前はナンシーだが、見た目は日本人だ。

でも、人間ではない。


ややこしい・・・


「ところで、ナンシー、羽は?」

「今頃、気がついたの?ゆうくん、鈍いね。もてないよ」

「黙れ」


ああ、疲れる・・・


「私の羽は、出し入れ自由だから・・・出そうか?」

「いや、いい・・・」

ここで、出されたら、やばい。


「ネコの爪だな・・・まるで・・・」

「いい例えだね」

そうでもないが・・・


「ゆうくん、ほら、あそこに星が見えるよ。都会でも、見えるんだね」

「あれは、月だ」

「月は、星じゃないの?」

「あれは、例外だ」

「変なの」


星の見えない都会でも、月と太陽は見える・・・


不思議な物だ・・・

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