第4話

昔は、工場なんてものはなく、排気ガスとかもない。

その時代の人が、この空を見たら、どう思うだろう・・・

おそらく、泣き崩れると思う。


「生きていけないだろうな」


逆の僕も、江戸時代や室町時代に行ったら生きていけない。


特に今時の、女子高生なんて、あの制服のまま飛ばされたら、

下手したら、打ち首だな・・・


漫画やゲームだと、昔の人がタイムスリップしてくるなんて事が、

よく使われているが、現実には起きない。

まあ、起きたら困るが・・・


しかし、くらくらするな・・・

疲れたか?


まあ、いいや・・・

そろそろ、仕事に戻ろう・・・


あれ?おかしい・・・

なんだ?どうした?


僕は、その場に倒れこんでしまった。

助けをよぼうにも、ここは誰も来ない。


このまま、逝くのか?

それも、いいか・・・

運命だ。


「気がつかれました?」

「えっ?」


僕は会社の、保健室にいた。


「屋上へ行ったら、あなたが倒れていましたので、

あわてて運びました」

「そうですか・・・ありがとうございます」

助かったのか?


しばらく、休んで今日は帰宅していいとのこと。

受付の人と、言葉を交わす。


その前に、仕事場に行ってみた。

会社も回ってみた。


でも、何ひとつ変わっていない。


外へ出た。

同じく変わっていない。


家に着いた。

当たり前だが、家族はいない。

独身も変わっていないようだ。


でも、少しずつ変わり始めていた。


空の雲が、変わるように・・・



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