第3話

東京には空がない。

でも、太陽はさすがに、目立つ。


その太陽を、手が囲いを作ってみる。

「太陽、捕まえた」


若い女の子が言えば、かわいらしいが、

おっさんが言っても、マイナスの印象しか受けない。


太陽は地球から、はるか離れている。

地球の衛星である月は、当たり前だが、太陽よりもはるかに小さい。


でも、地球からみたら、殆ど同じ大きさになっている。


昔の人は、太陽が月が動く天動説の考えが強かったが、

普通に考えれば、そうだろう・・・



まあ、解説はおいておいて・・・


会社に着いた。


受付の人に挨拶をし、仕事場に向かう。


僕の仕事は、広告のカットを描く仕事。

お絵かきソフト使えば、もっと短縮できるのだが、

それは、ポリシーが許さない。


ぬりえだけを、パソコンにより行い、それを転送している。


OKが出ればいいのだが、NGも多い。

そのたびにやり直す。


ハードなのはそのため。


ただ、あまり人とは関わらなくていいのが利点だ・・・


担当の人が、時々顔を出しに来る。

いかにも、事務的だ。


まあ、それでいい。


休み時間は、僕はビルの屋上に行く。

高い所は苦手なので、手すりまではいいかない。


中央で、空を見上げる。


都会とは言え、ここだと少しは、広く見える。

でも、空気は汚い・・・


贅沢は言えないか・・・




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