はいよー、やってまいりましたよ。お楽しみの日曜すずめ劇場。
今回の物語の主役は、戦うシングルマザー!
荒廃した近未来世界に現れる謎の怪物、スクラップ・クリーチャーをバッタバタと華麗になぎ倒す、スーパー強くて美人で、おまけにおppもすごい、ハイスペックおかあさんです!
もうですね、あらすじ読んだ時点で物語のクオリティの高さは概ね予想しておったわけですが、見事その予想をどぴゅーんっと上回ってくれましたね。
本格アクション映画顔負けの戦闘シーン、推敲を重ねたであろう世界情勢設定、各種武装や電脳チップなどのテクニカル設定、見事にキャラが立った愛おしい登場人物たち。紡がれる壮絶な過去と、時々ほんわかエピソード。
そして一転二転でハラハラドキドキが止まらない、ときめきどこまでもエスカレートなドラマ展開。
今回も、爽快な洋画を一本観終わったような満足感を得ることができました。
これもう、ハリウッド映画ですやん。
ハリウッドならぬ、スズメッド映画ですやん。
荒廃した大地を、空を、スカイスーツで縦横無尽に飛び回って戦うシュカさんの姿が、一話の時点で眼前に浮かんできますやん。
畜生、また俺の目を盗まれた……素子おおおお!
物語の舞台自体は、近未来SFのテンプレ的要素もおさえつつ、そこまでエポックメーキング……というわけでもないのですが、凄いのは、このゴリッゴリSF洋画ワールドの主役を、「子持ちのおかあさん」にしちゃったところですね。
シュカさんが某少佐的な、ただの凄腕パワフルウーマンだったら、それこそこの作品に真新しさを感じたりはしなかったでしょう。
しかし、これが五歳児の母となれば……もう、キャラ付けは完璧。
子持ちの読者さんなら、ある意味スクラップ・クリーチャーよりも厄介な生き物相手に悪戦苦闘するシュカさんの育児エピソードを見て、思わず「あるある~」と唸ってしまうこと請け合いです。
ストーリー始まって早々、主人公にここまでスルッと感情移入させてしまうSFは、非常に珍しいかもしれません。
本格SFストーリーをSFに明るくない読者にもサラッと読ませてしまう作者さまの客引きテクと絶倫の技量については、私もすでにうっふんあっはんと骨身に染み込まされておりますが(?)、なるほど今回はこう来たかと膝を打ちました。
そうなんです、一流の技量を持つ美人レアメタル・ハンターも、血の通った人間なんです。可愛い子供の親なんです。ぼくらはみんな、生きているんです。ミミズだってオケラだって小説の登場人物だって、みんなみんな生きているんです。
ああ、タ〇コマたちの大合唱が聞こえてくる……(幻聴だ)
さあさあ、「SFなんて堅苦しいのはごめんだぜー。それよりおっぱいだー!」などと嘯いている、思春期SF敬遠読者たちよ。騙されたと思って、この物語を読んでみてください。
きっとあなたたちの心のSF史に、新たな1ページが刻み込まれるはずですから!
主人公はレアメタルを「敵」から回収する女性ハンター。「敵」は謎の隕石により命を得た鉄くずによって構成される、スクラップワームやスクラップビーストであり、その核となっているのが、レアメタルだ。主人公は華麗に荒野を飛び、駆け、自分よりもはるかに大きい敵を粉砕する。しかし、主人公は新たな敵の出現地域を、上司に告げたことで孤立していた。新人を教育しながら日々、戦う主人公。そんな折に、急務が入る。しかしその任務中、他のスクラップビーストを従えたようなスクラップビーストが現れ、現場で謎の爆発が起こり、死者が出る。後日その爆発は自爆テロだったことが判明するが、主人公は釈然としない。何か裏がある?「戦争に勝てばスクラップ狩りなんてしなくても、レアメタルが手に入る」という言葉が、主人公の脳裏をかすめる。そして、もしも日常的に誰もが利用する脳内チップに、他人を洗脳したり、秘密裏に動かしたりすることができる機能があったら? と考えて戦慄する。それは息子に主人公が脳内チップを入れようとしていた矢先の出来事だった。
主人公にはどうしても守りたい存在があった。今は亡き夫が残した一人息子だ。主人公はハンターとして活躍しながらも、息子の保育園の送迎や生活を成り立たせていた。息子はいつも元気いっぱい。ちょっとやんちゃだが、憎めない。
同僚との対立で、いつも荒野で強くある主人公が弱いところを見せ、息子の存在に助けられるなど、SF要素と現代ドラマ要素が、両輪となって力強く作品を前進させていくのが分かります。そこに、誰もが――、特に女性は共感するのだと思いました。シングルマザーでありながら、カッコいいという女性像と独特の世界観は、他の追随を許さないものであり、今までになかった作品だと思います。
是非、是非、御一読下さい!
シュカは女手一つで子供を育てつつ颯爽と仕事をこなす凄腕レアメタル・ハンター。
あるとき、警備として参加した特殊任務で不可解な爆発事故が起こり……。
連載中のレビューとなります。(3−3まで読了時点)
旧世代の廃棄物から生まれた怪物と戦い、人々や街を守りつつ、希少金属得る女性ハンターの物語です。
とにかくシュカがカッコイイ。スマートな戦いとテキパキとした子育てを両立するスーパーヒロイン。
けれど、内面は弱さも抱えた女性で、ジェニーに心が救われるシーンではぐっと心を惹きつけられます。
レイとの過去では、師弟的な間柄で培っていく愛情が深く優しく……それ故にその後に起こるであろう事件を思うと辛くて、この先も読まずにはいられません。
心から更新を楽しみにしております。
どうか執筆がんばってくださいー!(わたしのために)
スクラップ資源から希少な資源「レアメタル」を回収するハンター。
そのチームのエース格である紅一点、シングルマザーのカンザキ・シュカをとりまく物語。
序盤こそシングルマザーのドタバタほのぼの物語だが、彼女の悲痛な過去が明らかになるとともに、国全体を巻き込む謎と陰謀に包まれていく。そのダイナミックな構成、その中で出てくるチーム内の人間ドラマ、武器とスカイスーツで戦う鮮やかなアクション! それはまさにハリウッド映画のようなエンターテインメントになっている。
そして何より、本作ではいつも、誰かが誰かのヒーローになっている。シュカが子供のイチや部下のエータのヒーローになっているときもあれば、同僚のアンジがシュカにとってのヒーローとなって助けるときもあり、上司のトバリがチームのヒーローになっていることも。
万人のためのヒーローではないけど、守りたい何かの、助けたい誰かのために、人はいつでもヒーローになれる。そんなことに気付かされ、心が潤う。これもまた、ハリウッドのようなメッセージだ。
書籍化もすっ飛ばして映像化してほしい作品。誰が読んでも楽しめること間違いなし!
とにかく完成度の高い一作。
伏線とその回収が見事。
満載のアクションシーンに加え、「働くお母さん」としての主人公がいい。
派手なアクションをこれでもかと見事に描写する一方で、「戦うヒロイン」と「シングルマザー」の二面性を持つ主人公の内面をごく自然に描いているのが、本作の最大の特徴だと思います。保育園のお迎え事情とか書いてあるんですよ。
ヒロインのシュカは、強いのはもちろん、大人の女性としてもかっこいい。
だからヒーロー的役割を担うアンジとのバディ感が生きてくる。
このアンジ、すごくいい男なんですよ~。でも二人の間にはべたべたした感じはなく、ちょっとした会話のやりとりがいいんだなあ。
アンジだけでなく、他の脇役もキャラが立ってます。
私が好きなのはトバリさん。素敵すぎます……。
そして、出番は少ないながらもジェニーさんが強烈な印象を残しました。素晴らしいキャラ。包容力と飯テロです。
最後に、なんといってもヒロイン・シュカの息子であるイチ君! 彼の存在によって、自分の子どもが小さかった頃のことを思い出したりして、個人的には、物語の外の世界への広がりもありました。
まとまりのないレビューになってしまいましたが、完成度の高い良作です。
文字数に怖気づかずに是非、読んでみて欲しいです! おすすめ!
feat.シングルマザー!
的なヒーローSF物語ですよ!
主人公は、かつて美人すぎるレアメタルハンターとしてグラビアを飾り、世の男たちの体温を1℃ほど上げた、ホットなシングルマザー「カンザキ・シュカ」さんですよ。
彼女はスクラップ・クリーチャーなる廃材モンスターと戦うリサイクルセンターの公務員。苛酷な労働環境でそれだけでも大変なのに、最愛の夫を亡くして、一人息子のイチくんのワンオペ育児に追われて毎日きりきり舞い……。
シングルマザーて大変やね……。
そんな折、まぁあれやこれやで大変な事件が起こるわけですよ。
保育園で待つイチくんのことも心配やし、仕事は剣呑やし。シュカさん無理しないでね!?
お母さんは大変なんだから、イチくんはあんまりワガママを言うたらいかんよ。
でも、いいよね。何がいいって、ピタピタのボディスーツを着たシュカさんですよ。ピタピタのボディスーツって、ステキやん?
さぁ! ワンオペ育児で日ごろの鬱憤溜まりまくってんやろ!?
思う存分スクラップ・クリーチャーしばいてええんやで!?
二度と復活できんように原子レベルにまで破壊したれやぁぁぁっ!
ちなみに僕のフェイバリット登場人物はジェニーちゃんです。
こんだけシュカさんのこと言っておきながら!? ウソでしょ!?
いや、でも、ほんとジェニーちゃんがめちゃいいやつなんすよ……。
大陸戦争によって荒廃した世界と、枯渇する資源、
スクラップから構成された体を持つ謎の生物たち。
どこか終末的な雰囲気の漂うアクションSFだが、
主人公が33歳のシングルマザーだから魅力が増す。
女手一つで息子を育て、職場では部下の面倒を見、
危険と常に隣り合わせの仕事をめぐって悩んだり、
愛する人を喪った出来事のトラウマに苦しんだり。
鮮烈なバトルと等身大の家族像が同時に描かれる。
彼女たちは、任務中の不可解な爆発事故を契機に、
スクラップ・クリーチャーの異変に気付き始める。
戦争の機運の高まり、軍部の思惑、サイバーテロ、
それらのピースが嵌る時、導き出される真相とは。
強くてかっこいいスーパーウーマンではあっても、
強くてかっこいいだけじゃない、働くママのお話。
そんな遠くない未来、資源を廻る戦争が終わったとある星を舞台に、シングルマザーのシュカが空を舞い、機械生命体と戦いつつ、さまざまな謎と子育てに奮闘する物語———と、この内容だけでも正直ワクワクできる。
さらに、この著者・陽澄すずめ さんのすごい所は登場人物に『側面』を持たせられる所だと私は思っています。この物語の主人公シュカは、前述にあるように『働く女性』であり『戦う女性』であり、そして『母』でもあるのです。その女性がもっている様々な側面での『苦悩』をすずめさんは書き分け、登場人物に血肉を与えています。なにより『妻であった』過去の苦悩は必読です。
読み応えのある本格的な物語です。
——“オペレーション”!
それが始まりの合図。高性能スカイスーツが駆動する。
しなやかな体をひるがえし、鮮やかな一輪の彼岸花が荒れ果てた戦場を駆け抜ける。
主人公・働くママさんことシュカさんの仕事ぶりは、あまりにカッコよく、女性も男性も間違いなく憧れてしまうことでしょう。
既に『無神論者たちの唄』で華麗なるSFアクションの世界を書ききった作者が、またしても魅力的な女性戦闘員を主人公に、映画化してもおかしくないレベルのダイナミックな世界を描き始めました。
誰もが唸る迫力ある戦闘シーン。
それとは裏腹に、人には見せぬ脆い心を抱える女性主人公。
珠玉のアクションも、繊細な心理描写も、作者が大得意とするところ。
読者の心をとらえて放さないエモーショナルな人間ドラマと、レベルの高い文章表現力は、間違いなく群を抜いていると言えます。
過酷な戦闘任務の直後に、わが子の保育園へのお迎えに慌てて駆けつけたり。やんちゃなわが子の奇行に音を上げたりと、思わず顔がほころぶ微笑ましい育児ネタも。
数多くの魅力にあふれた本作品。皆さんで応援しましょう!
SF小説って、ほっんと女性に読まれないんですよね。
小難しい設定や、難解な言い回し、人間関係の希薄さ、そして、女性キャラクターの記号感。
女性主人公のSF作品は多々ありますが、果たしてその主人公が女性である必要性があったのだろうかと疑問に思います。かわいい顔をした男の子におっぱいを付けただけではと。
そういったSF文脈の中で、この『レアメタリック・マミィ!』は産声を上げました。
この作品の主人公シュカは、女性でなければなりません。
シングルマザー生活の苦労、男性社会での生きづらさ、愛するパートナーとの別れ。機械生命体を蹂躙するSFアクション小説を、「女性目線で捉えた世界風景」がサブプロットとして作品を強固に支えています。
とにかく爽快なアクションを、キレのある文体が彩るメインプロットも読みどころ。この部分では女性だなんだ関係なく、迫り来る敵をバッサバッサと斬り捨てるアクションが楽しめます。
《SF小説なのに》読みやすいのは作者様の力量によるものですね。情報の取捨選択、圧縮、拡散が的確になされており、とにかくリーダビリティが高いです。
「SFは苦手だな。でも、最近普通の恋愛小説や人間ドラマにも飽きてきちゃったし、たまには何かスカッとするアクション小説でも読んでみたいなー」という女性読者の方に《特に》おすすめします。
もちろん、完成度の高いSFアクション小説が読みたい男性の方にもおすすめできる小説ですよ。
そんなに遠くない未来。
スクラップ資源からレアメタルを回収することを生業とするレアメタル・ハンターという奴らがいた。
これはその、ハンター・チームの紅一点。凄腕女性ハンター、カンザキ・シュカの物語である。
ただしこの時代のレアメタル回収は困難を極める。スクラップ・クリーチャーなる謎の怪物が出現し、鉄材をマテリアルとして巨大な図体を形成し、人間を襲うからだ。
シュカは、スカイスーツで空を自在に飛び回り、近接武器のソードを手に、この巨大な怪物に挑み、そのコアを破壊するハンターチームのエース。
だが、彼女は一方で、一児の母でもあるのだ!
昼間は荒野で巨大なモンスターを相手に剣を振るい、終わったら息子を迎えに行って家では五歳児という怪獣を相手に奮闘する。
激しくも幸せな生活をおくるシングル・マザー、それがカンザキ・シュカだ。
ところが、スクラップ・クリーチャーどもに、なにか今までと違うおかしな動きをする奴らが現れ……。
作者さんは、実生活でも母親で、息子さんにつきあって朝の特撮をみているうちに自分もドハマリした経験のあるSFスキーな書き手さんです。
そのため、ちょっと終末的な未来社会を描きつつも、主人公の活躍はもう「行くぜ行くぜ行くぜ!」の「最初からクライマックス」。スクラップ・クリーチャーなんか「倒しちゃうけど良いよね? 答えは聞いてない!」みたいなノリです。
女性であるのに、ハンターチームのエース、シュカの強さはほんと、「泣けるでー」。
また、彼女とチームを組む野郎どもも、かっこいいです。
隊長のトバリは、「男の仕事は八割が決断だ」的な感じの頼りになるリーダーだし、同僚のアンジは、それを言うなら「俺たちは、だろ」と背中を任せられる男。後輩のエータはちょっと頼りなくて……まあ、「エータをよろしく!」とでもしておきましょう。
先行き不安な世界で、大切な人を守るため、クールで強くて美しい、最高に格好いいママが仲間とともに空を駆けます。
不気味な怪物、闇に潜む強大な悪、街に襲来する化け物の大軍。
しかし、シュカは負けません。彼女には天翔けるスカイスーツと、決して折れないソードと、そして「仲間がいるんだ」。
アクション、アクション、育児、アクション!
この爽快な物語は絶対にあなたの期待を裏切りません。
このレビューを読んだそこのあなた、どうぞぼくに「釣られて」みて!
スパイダー・リリィ。日本語では彼岸花の異名を持つ、カンザキ・シュカ。
職業は特殊環境下での希少金属の採取。俗に言う、レアメタルハンター。
夫を亡くした、一児の母でもある。
スカイスーツによって自在に宙を翔け、マルチレールガンをぶっ放す。敵は廃棄物に巣食うスクラップクリーチャー。
戦う姿を書き並べて既に、ドキドキしてくるのは私だけだろうか。
この時点で既に、彼女はカッコイイのだ。
彼女の住む街は、平和で穏やかとは言えない。そこで女だてらにハンターとして、子を抱えて働くのは楽でない。
そんなシュカを、偶像(アイドル)のように見る者も居る。
普通の周りに居る女性たちと、同じようにしていればいいのにと思う者も居る。
そうありたいと願ったわけでもないのに。
どうするのが正しいのか。どうするのが息子に良いのか。分からないまま懸命に生きる彼女に、事件が起きる。
陰謀の臭い。
広がっていく被害。
それはやがて、愛息子にも。
手に汗握るアクションシーン。息を呑むような緊迫感。これを小説で味わったのは久しぶりだ。
その中にシュカの苦悩がありありと伝わってくる。彼女が問うのは、ずっと一つ。
最後に示された答えは、もちろん納得だ。
けれども私が思うのは、どうやってその答えを得たのか。
シュカが自分の心に問うたび、私も頷いた。そうだね、その通りだねと。
主人公シュカと、シンクロして突破した困難。
私はずっと、忘れない。
「さあ、さよならの時間だよ。」
近未来—―資源を巡る大戦争から、今ある世界が塗り替わってしまった世界。
そこでは、旧世界の残骸によって形作られた「スクラップ・クリーチャー」と呼ばれる怪物たちがいた。そんな怪物たちを狩り、かつ、その中にある貴重な資源を回収するための戦闘公務員—―それが「レアメタル・ハンター」である。
この作品で面白いのが、主人公の設定がシングルマザーという点です。
主人公のシュカは、戦闘公務員「レアメタル・ハンター」であると同時に、五歳の息子を一人で育てる母親でもあります。
スカイスーツと呼ばれる装備で空を駆け、マルチレールガン(複合電磁銃)やブレード・ウェポンで敵を粉砕してゆく姿は、読んでいて爽快であり、戦うヒロインとしての格好良さ満載です。しかし同時に、彼女は育児や家事に忙しない一人の母親でもあります。相反ような二つの顔、そのギャップがこの作品をよりクォリティの高いものへと成功させています。
私生活の描写は、子供を持つ女性であれば恐らくは誰もが共感しうるものでしょう。随所に挟まれる育児の描写、シングルマザーとしての苦労、息子に向けられる眼差しや愛情—―。それらの描写には、時として冷や冷やしたり、時として心が温かくなったりして、主人公を応援する気持ちへとつながってゆきます。
そうして訪れた物語の暗転――。
国の中枢から職場にかけて動いている黒い影、疑惑、スクラップ・クリーチャーや世界の成り立ちに潜む謎。そして街を襲う新たな敵の姿――。
この物語の要は、「相反する」と思われがちな主人公の二つの顔(戦うヒロインとしての顔・シングルマザーとしての顔)が、ストーリーの中で完全に交差している点です。守りたい大切な人――息子――がいるからこそ、彼女の戦いはより熱い意志に彩られたものとなり、読者としても手に汗を握り、かつ彼女を応援しながら読み進めることとなるのです。
そして訪れたクライマックスでは、全ての伏線と謎が回収されると同時に、胸の奥がキュッと締め付けられるような、切ないような思いに駆られます。
空を駆け、剣を振るい、銃を乱れ撃つ世界一かっこいいシングルマザーの話—―このキャッチコピーは、まさに物語の全てを表現しています。
ぜひ皆さん、ご一読ください。
スクラップ・クリーチャーと呼ばれる、その名の通りスクラップから構成されるモンスターのようなものが出没する世界。それと戦うのは、奴らの中ある希少なレアメタルの回収を目的とした、レアメタルハンターと呼ばれる者達。
これだけでも、手に汗握るSFアクションの予感がしますが、本作最大の魅力は、主人公であるレアメタルハンター、シュカが、一児の母親であること。
シングルマザーである彼女は、スクラップ・クリーチャーとの激しい戦闘の後、愛する我が子イチを迎えに保育園へと向かいます。腕利きの戦士と母親。なかなかイメージの合いそうにないこの二つが見事に混ざり合った見事な設定。激しい戦闘をこなすほど、時に可愛く時にワガママにもなるイチに振り回されるほど、彼女の魅力も増していきます。
母親とレアメタルハンター。二足のわらじをはく彼女は、最高にカッコいいヒロインでありヒーローです(≧▽≦)
さあ、さよならの時間だよ
この二つは将来、流行語大賞となることでしょう。はよ、映画化!
作者様のSFアクション小説で、『無神論者たちの唄』というのがあります。これを読んだとき、これを超せる作品は同ジャンルでは今後でないだろうと思いました。
だが、違いました。陽澄すずめさんを超せるのは陽澄すずめさんでした。
迫力満点なアクションは作者様のお手のものですが、それだけではないです。
シングルマザーのヒロインは、かっこよく、強く、完璧に見えます。ですが、影があるのです。それがより人間味を出してます。
考え抜かれた未来SFの独自な世界観。アクションに絡むSF要素。しびれます。
魅力的なキャラたち。
文章、表現方法なども凝ってます。ヒロインに潜む闇の描写もうまいです。
SFジャンルの大賞はこれになってほしいですっ!
シングルママ主人公ならではの葛藤、テーマいいです。最高のエンディング!
ヒロインのシュカさんは永遠のヒーローです!
近未来を彷彿させる、SFチックな世界観の作品。
特殊な装備を駆使して、スクラップから生まれた怪物と戦っているのは、三十三歳のハンターの女性、シュカでした。
シングルマザーである彼女は最愛の息子、イチに深い愛情を注ぎながらハンターとあう仕事をこなしていますけど、そこがこの物語の大きな見所なのです。
激しい戦闘を繰り広げた後で疲れて帰宅した後でも、構ってほしいと言わんばかりに元気で寄ってくるイチ。
子育てとお仕事の両立って、本当に難しい。だけどこの子がいるから、シュカは頑張ることができるのです。
濃厚なSFとしての魅力はもちろん、我が子の事を想う母の強さ。そして家族の大切さが、大きなテーマとなった作品。
強くて格好良い女性が好きと言う方必見。危険な仕事と子育てに全力で挑む、シュカの生き様を目に焼き付けましょう。
旧時代のスクラップがビーストと呼ばれる集合体となって人々を襲う世界。
レアメタル・ハンターと呼ばれる特殊任務につく人たちは、スクラップ・ビーストを撃ち、希少なレアメタルを日々回収している。
主人公のシュカは、ノースリサイクルセンターで働くハンターチームの紅一点。
空を素早く飛び回り、鮮やかにビーストを狩るその姿は美しさと勇ましさを兼ね備えた、まさにヒーロー。
『さぁ、さよならの時間だよ』
そんな決め台詞で敵を片付ける彼女ですが、サクッと任務を終えた後に彼女が慌てて向かうのは、愛息イチの待つ保育園。
そう、彼女は働くママ。しかも、同じ職業であった夫を二年前に亡くして一人仕事と子育てに奮闘するシングルマザーだったのです。
男の子の子育てはとにかく大変。しかも、彼女は危険と隣り合わせの特殊任務についており、人々の命を守るのが仕事。
ママ大好きなイチともっと沢山の時間を一緒に過ごしてあげたいのに、仕事と子育ての両立に悩む姿は現代のママそのものです。
とっても強いけれど、いつも悩んで苦しんでる。
そんなシュカさんですが、ハンターチームの仲間にとっても、そして最愛のイチにのっても、やっぱり彼女は(ヒロインではなく)カッコいいヒーローなのです。
そんな中、スクラップ・ビーストの進化と暴走が新たな真実をさらけ出し、シュカ達をピンチに巻き込んでいきます。
ハンターチームが最後に挑むのは、一体何者なのか。
まもなく完結ですので、ぜひこの機会にお楽しみください!
スクラップ・クリーチャーと呼ばれる金属製のクリーチャーを倒し、貴重な鉱物資源を回収するレアメタル・ハンターであるカンザキ・シュカ。
けれども、ひとたび仕事が終われば、彼女はバイクを飛ばして保育園へ愛する一人息子・イチを迎えに行くシングルマザーでもあります。
仕事に疲れて帰宅した後、、まだまだ甘えたい盛りのイチくんのワガママに悩む姿は等身大で、思わず読み手の共感を誘います。
けれども、ひとたび仕事になれば、空を飛び、スクラップ・クリーチャーを狩る姿は惚れ惚れするほど格好良くて。
時折、挟まれる不穏な描写にも好奇心が刺激され、読者を放さない構成は見事の一言。
悩み、傷つき。それでも愛する息子のために、今日も頑張るシュカさんの姿は、しびれるほど格好良いです!
シュカさんだけでなく、周りの人物も素敵な方がたくさんで、読んでいて胸が熱くなることもしばしばです。
物語は、現在、まさにクライマックス!
この熱を、どうぞリアルタイムで味わってくださいっ!