読み始めたときは文章の稚拙さが目立って読みづらいと感じていましたが、レビュー評価が高かったので読み続けてみれば少しずつ洗練されていき、いつの間にか読みづらさはなくなっていました。
内容も、言ってみればよくある「俺tueee・あれ、俺なんかやっちゃいました?・飯テロ」ものなのだけど、他の作品と違って鼻白むことなく読み続けられます。
なぜだろうかと考えてみて、思い当たることは「敬意」ですね。
他の俺tueeeはだいたいが元の世界至上主義で、主人公がすべてを見下しているのが透けて見えてつまらないんですよね。
この作品の主人公は元の世界の衛生観や食にはこだわっていますが、新しい世界の人やモノにも敬意を持って接しています。
だから対等な友人ができたし、気持ち悪いハーレム展開もない。
とても良い作品です。
ひとつ注意があるとすれば、レッツェというツッコミ役が出てきたあたりからの話は電車など人前で読むのはやめましょう。
笑ってしまって変な目で見られてしまいます。
「異世界スローライフ」と銘打っている物語を最近よく見かけますが、実際に読んでみると「スローライフ……??」な感想を抱くものもまた多い気がします。
理由は、初っ端から生活向上よりハーレムが充実していったり、自重しなさ過ぎて速攻権力者に目をつけられたり懇意になったり、etc etc。
何よりまず言いたいのは、「何故に出会う(親しくなる)相手が異性ばかりなのか?」「事件、騒動、また事件(以下エンドレス)って何処にスローライフ=のんびり生活要素が!?」「俺(私)tueeeな戦闘と俺(私)sugeeeな生産と(逆)ハーレム成分ばかりのスローライフがあってたまるか!! ゆっくりのんびり生活しろよ!!! スローなライフしてねーよ!!?」。
ちょっと心に溜まったツッコミが溢れました。
対して、こちらの話はまさに異世界スローライフです。
1話こそサバイバルですが、住処を整え、森に川に食料を調達し、少しでも美味しく食べれるよう創意工夫して、冬に備えて準備をする、まさに生活そのものです。
精霊から家と能力を貰った後も、そのスタンスは変わりません。
上がった能力でできることが増えたり、楽になったり。変わらず住処をより居心地よく整え、美味しく料理し美味しく食べて、冬支度に保存食をせっせと拵えて、暖かい暖炉の側でのんびり物を作る、これぞまさしく異世界スローライフ物語。
初めて会う人と懇意になるのに時間がかかるのは当然です。ドライな人間関係も、現代日本人なら寧ろ然もありなん。人間不審気味ならなおのこと、時間だけが解決できることは多々あります。ゆっくりのんびり日々を共に過ごすうち、やがて『特別』になるのかも知れません。
この小説がもし漫画化されるなら、杉浦志保女史でぜひ読みたいところ。
眉間に皺を寄せた殺し屋な形相のアッシュも、甘いものを食べて花を飛ばすアッシュも、可愛いなぁと眺めるジーンも想像余裕でしたww
寧ろ、一度そう思ってから全ての登場人物が彼女の絵で変換されるようになりましたww
面白さや空気感の魅力をレビューされる方は当然ながら沢山いらっしゃるので、私はじゃがバターさんの文章の魅力について、少しだけ。
じゃがバターさんの文章は、1つの文の中にも沢山の味わいや暗示があって、そこから思い描く楽しみ、想像をめぐらせる楽しみをじっくり味わうことができます。
描写も鮮やかだし、ちょっとした文章に隠された情報量も多いです。
良書大量の読書人生を感じさせる言葉のセンスにも脱帽させられます。
全てをショーウインドウに並べたりしない奥行きもあります。
読者一人一人を信頼して、想像する余地・推理する余地を残して下さっている感じです。(せっかくのその余地を楽しまないで「全てがあからさまに書かれている」単純さを期待していると「わかりにくい」という評価になるかもです。)
とにかく、一文一文の価値が濃い作品です。
リピート読みの価値がある作品です。
もし、今読み始められた方が、ぱっと読んで「文章がわかりにくい」と感じられたようでしたら、きっと、他で薄口の文章を書かれるスタイルの作家さんに慣れていらして、それと同じ調子でお読みになろうとなさって、この作品では何かを読み飛ばしていらっしゃるのだと思います。
ちょっと読み方のモードを切り替えて、流し読みではなく、一語一語を味わって想像して読んでみてください。
そうしたら分かりにくい事はありません、そして、他ではなかなか味わえない、とても色彩豊かで生き生きした、何より愉快で飽きの来ない世界が目の前に!
これは密度の高い文章を書いてくださるじゃがバターさんならではの魅力かとおもいます。
そうして虜になった私たち読者が、更新のたびにコメント欄で盛り上がっています。
その様子はパブリックビューイングのようだと常々思っています。
ぜひ、パブリックビューイング会場で、お会いしましょう!
設定が面白くて一気読みしました。
ただ気になったのは、異世界のんびりものによくある飯回が多いです。
あとは、いきなり脈略もなく新しい言葉(設定)や流れを断ちきる様な行動が多く、落ちつきがないって言った方が早いかもしれませんがそういう印象を受けました。
文章の書き方も、先に説明や流れから入らずに誰かの発言から入る事が多いですが、正直読みづらく感じたのと、その説明部分がすっきり纏まっておらず、思いついた事を後から付け足して書いてある事が多いので、余計にもどかしいというか、もうちょっと纏めたらすごい読みやすいのにって感じました。主人公の考えてる事やカギ括弧の使い方もですが。
ともあれ内容はのんびりものにしては面白く、今後姉との絡みやこの先どうなるのか気になります。更新楽しみにしてます。頑張ってください。
じゃがバターさんがカクヨムにも投稿されてるのを知らず、さっそく読ませていただきましたが……流石です。むっちゃ面白い。
主人公、安定のチート&スローライフ&飯テロ!
そして、嫌なキャラからの全力回避(笑)!
じゃがバターさんの作品って、本当にノンストレスで飽きることなく読めるので、何度も読み返してしまいます。
男主人公のいかにも異世界チート物的な展開が好きな方は苦手かもしれませんが、「なんで知り合うの女キャラばっかなん?ほのぼのスローライフ謳ってるなら、ハーレム作る前にきっちりスローライフ送れや!」的なストレスを感じる方にはめっちゃお勧めです(笑)。
なんせ、主人公はソロの時間を大切にしてますんで、周囲の人達との距離感も暑苦しくなく好きなんですが、その実、淡々としてるようでコミカルなやり取りが面白く、静かに笑いを誘うシーンもちらほら。
男女共に周囲のキャラがきっちりと立っているので、それが良い具合にアクセントになって、物語を彩ってるなと感じます。
異世界日常物が好きな方はぜひぜひ読んでみてください!損はないと思いますよ(^_^)/
嗚呼、、、更新が待ち遠しい限りです!
僕がこれを初めて読んだ時、大変失礼だけど「えっ? 飛び抜けて面白いか?」と疑問に思いました(本当に心からごめんなさい、正直に書かないとリアルじゃないから、本当にごめんなさい)。
そして第一のひっかかりが、文体でした。「あれ? なんだろ、この感じ?」と不思議でした。第二のひっかかりは主人公のキャラ。「えっ、どういう人?」とこれまたよくわからない。そして第三のひっかかりが、世界観。「ん? なんか思ってたのと違う……」と困惑しました。その他にも様々なひっかかりが多くありました。それを総合すると……、
はい、つまり僕は見事にこの物語を愛していました!!!!!!
淡々としているのに盛り上がっているし、他のキャラが増えれば増える程、全員大好きになるし、リシュは可愛いし、リシュは可愛いし、あっ、2回書いちゃった。
とにかく、「読んでるだけで、めっちや心地いい!!!!!」というのが素直な感想です。
この魅力を迂闊な言葉で分析して表現するなんて無粋です。何を言っても「なんか違うし、言い足りない!」と思えてしまう。これはそう言う物語。
初見の人には「何を言ってるんだろう?」と申し訳ない限りですが、でもそうだから仕方ない。こんな作品どこにもないから、「絶対に大切にしたい!」、そう思う人がとても沢山いる物語だと僕は胸を張ってそう思います。
まさかカクヨムにいらっしゃるとは、しばらくツイッターをチェックしていなかったので気付くのが遅れました(悔しい)。
キーワードとしては 異世界・勇者巻き込まれ というごくありふれたものなのに、オリジナル要素が強いので目新しさがあります。
さすがじゃがバター様です。
どういう展開になるのか全く想像つかん!
以下は新しいゲームファンの戯言。
ジーン君の料理にかける情熱や色々そつなくこなすのにどこか抜けてるところ、突拍子のなさが誰かさんを思い起こしてしまい嬉しくて、にやにやしてしまいます。ホムラの生まれ変わりですか? でもホムラと同じというわけでもなく、ジーン君はジーン君でかっこいい←
ジーン君を見てたらホムラに会いたくなったので、新しいゲームを読み返してきます。でも私のことなのでその後またこっちに戻ってくるはず⋯もうこの2作品エンドレスで読み続けられるんじゃなかろうか!(歓喜)
一言で言うとタイトルどおりです。
星三つと言わずもっとつけたい!
主人公のジーン(迅)は自由にあっちこっち行って色々やらかしていきますが、あっちこっち行ってるのが、つまりジーンがそれだけ自由に生きることができてるってことで、読んでて一緒に楽しいです。
地の文はジーン視点で、独白のようにジーンの見たもの感じたものが書かれているので、たとえば時間経過があまり書かれてないのは、ジーン自身があんまり時間経過を気にしてないんだろうなぁという(スローライフだし)認識です。
一人称はそういうものですし、個人的にはできればこれからもそのままのジーンであってほしいです。
ジーン以外のキャラも魅力的で、私は特にレッツェ推しです!(大声)
ギスギスやハーレムがほぼないので、安心して読めます。(大事)
仲良しなことに癒されるし、仲良しにならない人もジーン視点だとギスギスになりきらない感じなのが好きです。
おいしい料理(読者にとっては飯テロ)、やさしい人間関係、好きにできる土地、かわいいもふもふ。
やってることや出来ることはかなりチートなのに、スローライフの印象のほうが強い!笑
ジーンはジーンで、育った環境のせいか最初は情緒面が廃れた感じがしてましたが、優しい人たちに囲まれて過ごす影響か情緒面が育ちつつあり、ジーンの内面でもある地の文が表現豊かになって、笑ってしまう場面が以前より増えました。
2020年11月現在、2巻まで書籍が販売されていて、そちらも購入させて頂いています。
カクヨム様では横読み、書籍では縦読みを踏まえて改行の仕方などを工夫されてるので、どちらも読みやすいです。
まだの方はぜひ読んでほしい作品です!(*´∀`*)
この作品はよくある主人公チート物です、しかし途中から気になって仕方ない
これ主人公の肉親勇者が元々持ってたリアルチートが一番の恐怖じゃね?
まず召喚される条件にかすりもしない主人公を巻き込んで連れてきてしまう、そして主人公は自分にとって過ごしやすい環境を作ってるつもりだが実は勇者が長年かけて調教した結果、勇者にとってより良い環境が主人公のより良い環境のモデルになってしまっている、だから主人公は意識して関わらないようにブレーキかけても意識しなくなった途端に勇者にとって都合のいい影響を世界に与えはじめてしまっている
究極は勇者達がやらかしてる世界への悪影響のアフターフォローを主人公が自分の為に行っている、もう一度言おう主人公は勇者が巻き込んだのである、主人公を巻き込まなかったらあっという間に世界中に災厄がばら蒔かれてた事を思えばこの作品で一番のチートは勇者の主人公への影響力である
そりゃ主人公が一番最初に求めるスキルが徹底的に勇者に関わらないようにするスキルになる訳だ、スキルを得ていてさえ間接的に関わらされるんだから
とにかく読むのが楽しい!
日常の描写(特に食事方面)がとても丁寧で、主人公が異世界で送る生活を、読者が一緒になって楽しめます。
何か大きな事件や目的があるわけでは無く、暖炉に火をくべ、美味しい料理を食べて、街や村に行って様々な経験をする、といった緩やかな生活が基本です。
明日は主人公が何をするんだろうか、自分だったら何をしたいか、なんて想像が浮かんできます。
世界観はTheファンタジーもので、設定の細さから伺えるキャラクター達の生活のリアル感と、剣と魔法で彩られた中世的な生活様式のロマンとのバランスが素晴らしいです。
美形でチート能力を持ちつつも、そういった事にあまり頓着しない主人公なので、傲慢だったり、変に謙遜しすぎる事もなく、安心して読む事が出来ます。