第7話 夜のオフィスで二人きり(微エロ)
天崎代理に『社長代理補佐』という謎の役職に任命された日。
俺は夜のオフィスでパソコンに向かい、必死に残業をこなしていた。
代理から辞令を受けたとはいえ、自分が今抱えている仕事をそのまま放り出すわけにはいかない。天崎代理の補佐をするのは、引き受けていた分のシナリオを終わらせてからということになった。
そのため、今俺は普段よりも忙しい状況になっていた。
まあ、残業なんていつものことだ。社畜扱いは試用期間中にすっかり慣れた。今更珍しいことじゃない。
ただ、いつもと一つだけ違うのは……。
「岸辺君! こっちの分、今終わったよ~!」
「はやっ!?」
天崎代理が一緒にいるということだ。
彼女はさっきから俺の隣の席に座り、仕事を手伝ってくれていた。
「あの、すみません天崎代理……。これ全部、俺の仕事なのに……」
「ううん、いいのいいの♪ 辞令出しちゃったの私だし。できる限りはお手伝いしないと!」
そう言い、可愛くウインクする代理。社長代理直々に手伝わせるなんて申し訳ないが、断るのもまた失礼な気がした。この人、すごく楽しそうに手伝ってくれるし……。
しかし、さすがは社長代理だ。ライターの才能もあるらしく、俺が数日はかけるようなシーンを、わずか三時間ほどで書きあげてしまった。その出来栄えも素晴らしく、これならいつも悩まされるリテイクだって無しで済むかも……。
「あとは、岸辺君が作業中の部分だけかな?」
「は、はい! こっちもなるはやで終わらせます。うまくいけば、今週中には片付けられると思います」
「了解! 辛くなったら、いつでも私が手伝うからね? むしろ全部やってあげようか?」
「い、いえ! さすがにそれは悪いですから!」
この人、俺の仕事を半分以上終わらせてもまだ手伝ってくれるつもりなのか……? 甘やかせる気満々じゃねーか。
ってかこの人、何でここまで俺に良くしてくれるんだろう? 仕事の手伝いもそうだけど、あの辞令とか、そもそも雇ってくれたこととか。俺にとっては願ってもない話ばかりだが、天崎さんがそこまでする理由はどこにあるのだろうか?
「ところで岸辺君。ちょっといいかな?」
「あ、はい。なんですか?」
文章を打ちながら天崎代理の話を聞く。
「夜のオフィスに二人きりって……。なんだか、ちょっと緊張するね?」
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意味深なセリフに、タイピングが滅茶苦茶に狂った。
「な、な、何を言ってるんですか……?」
見ると彼女は、妖艶な笑みを浮かべていた。
「こういう時、世の中の男女は何をするのかな?」
「いや、その……普通に残業じゃないですか?」
「でも、それだけじゃつまらないでしょ? もっと適度な刺激がないと」
天崎さんが、彼女自身の首筋に手をやる。そしてネクタイをシュルっと外した。
「え……?」
次いでシャツのボタンに触れて、綺麗な指で外していく。一つ一つ、丁寧に。焦らすように時間をかけて。
「あ、あの……。天崎代理……?」
何が起こっているのか分からず、俺は彼女から目を離すことができなかった。
シャツのボタンが外れたことで、彼女の綺麗な首筋が露わになってしまっている。そして次第に下のボタンも外されて、彼女の大きな胸を包む黒いブラジャーがチラチラと……。
「岸辺君、どこを見てるのかな?」
「っ!?」
艶やかな声が唐突に俺の意識へ飛び込む。
しまった。思わず見入ってしまっていた。俺は慌てて視線を逸らす。
「ダメ。岸辺君、ちゃんと見て?」
しかし彼女は、俺のデスクの上に座った。タイトスカートから伸びる美脚が俺の目の前に現れて、むっちりした太ももが晒される。
「ねぇ……。せっかく誰もいないんだよ? だから、私のことをもっと見て?」
「天崎、さん……!?」
「一緒に残業デート、しよ……?」
天崎さんの、ねだるような表情。
彼女は俺の肩に手をやり、そのまま耳元に顔を近づける。
そして、くすぐるような甘い声で言った――
「――なーんちゃって」
「…………え?」
なーんちゃって……って……。……え?
「あははっ! 岸辺君、か~わいいっ! 顔すっごく赤くなってるよ~?」
天崎代理が笑いながら俺のデスクから立ち上がる。
「大丈夫、大丈夫。冗談だから安心して?」
え、冗談……? 冗談だったの……?
「岸辺君のこと、ちょっとからかってみたくなっちゃって……。でも、とっても可愛かったぁ~! 岸辺君、思った以上に無垢なんだね? 守ってあげたくなっちゃうよ~!」
顔を赤くし、頬っぺたに手を当て喜ぶ彼女。
な、なんだ……。冗談か……。
あぁ……びっくりした……。いきなりあんなことされたから……。
でも、ほんの少しだけ残念なような……。ってか俺、完全にもてあそばれたよな……?
「あ、でも……さすがにやりすぎちゃったかな? ほんとにゴメンね? 私、悪気はなかったんだけど……」
「いえ、問題ないです……。そんなに気にしてませんから――」
「お詫びに、おっぱい見せてあげるからね?」
「ぶっっっ!?」
天崎さんが宣言通り、シャツを捲って胸を晒した。黒いレース付きのブラに守られた、驚くほどに大きな胸を。スーツ姿で見る時よりも、大きく見えるその胸を。
「何なら、いくらでも触っていいよ? あ、やっぱりブラも脱いだ方がいい?」
「ええっ!?」
「遠慮しなくていいんだよ? 君の言うことなら、私なんでも聞いちゃうから」
両手を自身の背中に回して、天崎さんが本当にブラのホックを外してしまう。
瞬間、メロンのようにたわわな胸が、ブルンと波打つように弾けた。
黒いブラジャーが床に落ち、抑えられていたその乳力が一気に解き放たれたのだろう。まるまると張った巨大な胸が、俺の目の前で大きく揺れる。それはもう、大胆に。まるで巨大なプディングのように、柔らかい弾力でプルプル暴れる。
「う、うわああああああっ!?」
その光景に一瞬釘付けになった後、俺は慌てて顔を逸らして視線をパソコンに固定した。
「そ、そういうのはマジでいらないですから! っていうか、あなたは痴女ですかっ!」
「だって、こうしたら喜んでもらえるかなって……」
「いや、全然喜んでなんかいません! そ、それより早く仕事しないとっ!」
「え? でも、岸辺君嬉しそうだったよ? ほんとに遠慮しなくていいよ?」
「だから全然嬉しくないです! 早くその胸しまってください!」
そう強がりながら、俺はなんとか仕事に戻った。
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