第25話 トビコ
今日の話のニュースソースは義父です。
皆さん、お寿司屋さんで「トビコ」食べます?
私はトビコ(とびらん)が好きで必ず1カンは食べるのです。
(因みに「とびっこ」は商品名らしいです。)
「とまとちゃんは小さい頃から食べてるかもしれないが、昔は無かったネタなんだよ」と義父。
今は子供にも大人気の「トビコ」ですが、実は寿司界では案外新しいネタなんだと教えてくれました。
まだ、義父が修行をしていた昭和40年代に、ニシンが酷く不漁な時期があって、市場に「数の子」が出回らなくなった事があり、「トビコ」は、その時の代用品だったそうです。
今は、醤油漬けが一般的になりましたが、当時は「数の子」をバラした様なイメージで、黄色いまま塩漬けで使っていたそう。
「トビコ」は、トビウオの卵なのですが採り方が少し変わっているらしく、
「ところで、トビコはどうやって採るか知ってるか?」
「え?イクラみたくトビウオのお腹からじゃないんですか?」
「違う。違う。まぁ、そうやって採ってるところもあるのかもしれないが、今は、葉っぱに産み付けた卵を乾燥させたものが東南アジアから輸入されて出回ってる」
「子持ち昆布みたいな?」
「ちょっと違うけど、まぁそんな感じか?」
話によると、あのプチプチ食感は産卵された卵じゃないと出ないらしいです。
その卵を取るために、トビウオが海藻に卵を産み付ける習性を利用して、木の葉で作った人口の産卵場の様なものを作って、産卵期のトビウオをおびき寄せるのだとか。
で、
実はここからが、一番書きたかった事なんですが、、、
「昔は『トビコ』って余り良い意味じゃ無かったんだ 」
「え?他にも意味あるんですか?」
「男娼って知ってるか? いや、ただの男娼じゃなくて、男相手の男娼の事。男相手に体を売って自分の寝床が無い様な奴を『トビコ』って言ってたんだ 」
「えー?! マジですか? 」
「今は知らないけどね 」
まさにBLじゃないですか!
義父は、私の腐りっぷりはつゆ知らず、教えてくれた訳なんですが、「コレ、ネタになるな」って思っちゃいました。
因みに、ネットで、「男娼 トビコ」で調べてみたら確かに出て来たので、ホントみたいです。
「トビコ」奥が深い……
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