NO.9-20 虹音 ゆいが様 「いらっしゃいませ、クレーマー様」

【募集テーマ】

 Thema:「青春」もしくは「爽やか」

 企画募集日:2019.10.1


【作品名】

「いらっしゃいませ、クレーマー様」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054891383729


【作品概要】


 小さな家具屋にて、クレームを言う気の強い綺麗な女性と、それを対応する紳士な店員のお話。


【感想】

 この作品は「クレーマー」という、人が敬遠しがちな存在をあえて逆手に取ったお話であると言えます。しかし、クレーマーである女性「草加蜜」のキャラクター性に一貫性がないことと、取ってつけたような出来事が気にかかります。

 一つ目の女性のキャラクター像でありますが、「草加蜜」はクレーマーでありつつも、店員である「篠宮渉」に想いを寄せている為、話し方は丁寧語を使っています。しかし、「です」「ます」を使っていた会話が、いつの間にか「しちゃったの」「なっちゃった」という風に変わっています。基本的に話し方が急に変わることはないはずですので、こちらはどちらかに統一した方が良いと思いました。

 それから、二つ目の取ってつけたような出来事ですが、座椅子が簡単に壊れるという話がどうもしっくりきません。

 例えば、これが「草加蜜」が「篠宮渉」と会話をするためにでっちあげた作り話だったとします。しかし、どこか抜けている(もしくは真面目過ぎる)「篠宮渉」が一人称の地の文では、それが本当かどうかが見抜けません。逆に、事実だったとしたらどうでしょうか。どんな座椅か全く説明がないので分かりませんが、座って半年で壊れるようなものを家具屋に置いておくでしょうか。しかも、使っていた「草加蜜」は座っていただけでは壊れないような体型をしています。そして結局、この話は途中で区切られてしまっているので尚更謎のままです。

 それ故に、これらの出来事は「草加蜜」と「篠宮渉」の会話を成り立たせるために、作者様が仕方なく作った出来事であると感じました。

 それから、疑問に思ったのですが作者様の中での女子大生のイメージは「お嬢様」なのでしょうか。それとも「草加蜜」が特別に「お嬢様」なのでしょうか。その辺りの設定もしっかりと決めたほうが良いでしょう。現役の女子大生で、このような畏まった話し方をする方は少ないと思います。


 最後になりますが、文章は比較的素直な書き方でしたので読みにくくはありませんでした。しかしその中でも、文章の読みやすさを改行に頼っている部分があると感じます。また、お話自体はまだ磨き上げられるところが沢山あるように見受けられました。この作品を一言で表すなら「いまいちしっくりこない」というのが、正直なところです。


 以上。


(補足)

 作者様より、「座椅子は使い方次第によって半年で壊れるのはマジ」だそうです。

 ご指摘ありがとうございました。






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