NO.4-10 ゆうすけ様 「一夜のキリトリセン」

【募集テーマ】

 Thema:「男の生きざま」もしくは「女の生きざま」

 企画募集日:2019.9.16


【作品名】

「一夜のキリトリセン」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890947115


【作品概要】


 修二の、元に戻れない、取り返すことのできない、夏の思い出のお話。


【感想】

 本作を読んで思ったのは、作者様はお話を書くことがそれなりに慣れていらっしゃるということです。そもそも「一夜のキリトリセン」というのは、何かのお題のようですし、そこからご自身の特徴が出るお話をお書きになっており、設定の仕方や場面展開などもスムーズであることからそのように感じました。

 内容に関して申し上げますと、特別新しい話ではなく、読者の方で色々な小説をお読みになっていれば、どこかで読んだことがあると思う方もいることでしょう。それでも、この作品に感動される読者の方もいるのも分からないではありません。

 しかし、企画主はこちらを読んでも、感動するまでには至りませんでした。決して悪い作品ではありませんし、企画主もこのようなお話は嫌いでは訳ではありません。しかし、「良」とは言えない何かがこの作品にはあります。


 その「何か」に当てはまるものかは分かりませんが、この作品をしっかりと読みますと、気になる点がいくつかあります。そのなかでも情報が一貫していないのではないかと言う部分と、表現の仕方にもう少し工夫あった方が良かったと思ったところがありました。

 まず情報の一貫性につきましては、ここまで色々な作品を読んでいて多くの方にも当てはまることです。例えば、「暗闇で辺りも見えていないはずなのに、話している相手の顔や表情が見えてしまっている」というような具合です。暗闇でも明かりがあれば見えるわけですが、その明かりがどこからきているのか、そしてその明かりで確かに相手の表情まで見ることができるのか、ということを作者様は考える必要があります。

 また、表現の部分ですが、雨の表現を「どんどん強くなっている」や「どしゃぶり」だけで済まさず、作者様だからこそできる表現を取り入れたほうが、雨の場面も印象的で特別なものになると愚考します。

 また、一人称で語られてるが故に「しおり」と「亜希子」の表情や感情の表現が単調であったり、時にはなかったりするのですが、「修二」が感じ取った二人の感情表現がちりばめられていた方が、「しおり」に対する「修二」の想いや「亜希子」が「修二」に向けてくれる想いを、読者はより感じることができたのではないかと思います。


 以上。

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