NO.1-2  AOAO様  「A moonless night」

【募集テーマ】

 Thema:「夜空」「星空」

 企画募集日:2019.9.14


【作品名】

「A moonless night」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054890461001


【作品の概要】

 「僕」と「彼女」の、出会いと別れの幻想的なお話。


【感想】

 読んだ印象は幻想的なお話であり、タッチの優しい作品であると感じました。また、最後まで読んだ後に、もう一度最初に戻って読んでみると、何故「僕」が「彼女」に手を掴まれたら、周りが見えるようになったのかも理解できました。


 ただ、気になる点が多々あります。

 一つ目は、1話目の最初の部分です。以下に引用します。


(引用部分)

 その子は浮いている。ここは無重力なのだろうか。そうなると、ここは宇宙なのかもしれない。真空ということになるが、僕は息をしている。真空でも息ができるようになったのかもしれない。

「こんばんは」

 とりあえず挨拶をしてみる。

(引用終了)


 このようにあるのですが、「真空ということになるが、僕は息をしている。真空でも息ができるようになったのかもしれない」とあるのに、何故すぐ「こんばんは」と挨拶するのでしょうか。企画主にはそれが理解できません。

 もし、企画主が「僕」と同じ状況にあるのであれば、息ができることを確認した後、「あ」とか「い」などと言ってみて、そのものが出るかどうかを試してみます。すぐには挨拶しません。

 確かに、2話目を読めば(というより1話目の後半で、すでに分かるのかもしれませんが)、「僕」がいる場所が宇宙空間ではないため、真空でもないことが分かりますが、1話目ではそれが分からない状況にあります。そのため、「僕」の気持ちに寄り添うのであれば、声を出すことにもう少し戸惑いがあっても良いのではないかと思います。


 また、1話目では「僕」は暗闇にいて、どこにいるか分からないのに「今宵はみんな眠りについてしまったのだろうか」と言っています。しかし何故、「みんな眠りについた」と言えるのでしょうか。彼は、いつの間にかこの場所が何処なのか分かったのでしょうか。

 そう考えると、海の音が聞こえてから、海に行ってみよう、という流れも変だと感じます。どこにいるかも分からないのに、海がある方に行ってしまっています。それよりも、「音がする方に行ってみよう」というのが自然な流れではないかと愚考します。

 しかし作者様がこれに対し、「彼女」に手を握られてから周囲が分かったのだ、と反論するのであれば、どの程度分かったのかを書き記す必要があるでしょう。正直申し上げると、ここの文章は状況がちぐはぐです。


 2話目、3話目も首を傾げるところがあるのですが、長くなるので具体的に申し上げるのはこれくらいにしておきたいと思います。


 大まかにこの作品では、前後の状況が曖昧であること、幻想的な要素として取り入れているものが、あまり理由がなく取り入れられていると感じました。また、最後の彼女の名前ですが、「暦に使われているほど人気」というのは、そうなのかもしれませんが、折角の幻想的な話の終わりに、興を削がれたような気がしてなりません。もっと他に、この作品に適した言い方がったのではないかと、愚考します。


以上。

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