カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう
シャーカは最初に私の背後から近付いて攻撃する事で私に『シャーカは霧に隠れて攻撃する』と思わせてから今度は水分身で囮を作り私の油断を誘ってからオリジナルのシャーカで水の牢屋で閉じ込める。
まんまとシャーカの作戦にハマってしまった……
「ガハッ……」
マズイわ……
息が全く出来ない……
それに全くサドマーゾの技も出せない。どういう事なの?
「足掻いても無駄だよ?水の牢屋は読んで字の如く水の中に閉じ込める牢屋。水の中では話せないから呪文を唱える事が出来ないの。それにサドマーゾちゃんと私じゃ相性悪すぎて尚更でしょ?」
そういう事ね……
こうなったら自力で脱出しないと!
「言っておくけど自力で脱出しようとしても無理だと思うよ?」
「っ?!」
私は自力で脱出しようとしても抜け出せない。どういう事。
水の牢屋から脱出しようと手や足を出しても擦り抜けるから正に暖簾に腕押し状態。
「アハハハハ!超ウケる!足掻けば足掻くほど酸素が足りなくなって溺れちゃうよ?!まぁ、脱出するには水の牢屋を操っているウチの手を離したら退かす事だね?」
私はシャーカの言う通り足掻けば、足掻くほどに酸素が足りなくなっていき段々と意識が遠退いていく……
このまんまじゃマズイ……
私がどうにかシャーカの水の牢屋から脱出しないとせっかく開放した人質のみんなが……
もう……ダメかも……本当に……意識がなくなっていく……ごめんね、リリーナちゃん……先生もうダメだわ……リクト……君……
私は自分自身の死を悟ってしまったのだろう。頭の中で走馬灯がよぎる……
私はここまでの様ね。せめて人生で恋人ぐらい出来たかったわ……
「キョリ・ツメ!フィンガー・バレッタ!!」
私の意識が本当に失う所の手前でシャーカの水の牢屋が私から解放されて、地面は再び水浸しになり私は四つん這いになりながら咳き込む。
「ゴホ!ゴホッ!はぁはぁ……リクト……君?」
私は顔を見上げるとリクト君の堂々たる立ち姿が目が少し霞むけど見えるのが分かる。
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