カルテNo.5 夜の病院って怖いかエロスなイメージだよね
「何を溜め息を付いている?」
「お前、気が付かない?」
「何がだ?」
「それもそうだな。お前、触覚とか圧覚とか遮断されてるから気が付かなかったんだな?」
「どういう……ぐぁっ!!ま、まさか?!」
私は何が起きているのか分からず、取り敢えず分かることはリクト君はメルザードに何かした事でメルザードの後頭部から朱色の光を発して悶え苦しんでいるっていうのは分かるわ。
「そのまさかだよ。」
「強制成仏の呪符!」
「その通り。お前が頭だけになったのを確認して瞬時に頭の後ろに貼り付けたんだよ。」
なるほど、そういう事か。キャビンの持っていた、白い札に朱色で書かれていた訳の分からない札を貼り付けたってわけね。さっすがリクト君じゃん!
「おのれ!貴様らぁぁああ……」
そしてメルザードはそう言い残した後に朱色の光は消えて宙に浮いていた頭は地面に転がり落ちて私はサドマーゾの変身を解く。
「取り敢えず。終わったみたいだな。日野先生。」
「う、うん。ありがとう……」
「何言ってるんだよ。こっちがありがとうだよ。それに日野先生が無事で良かったよ。じゃあ、この部屋抜けたら出口の地下5階だし行くか。」
「それもそうだけど……」
「だけど、どうしたんだ?」
「私、魔力切れでフラフラなの……」
そう今の私は立ち上がりたくても魔力切れで頭がフラフラするし足に力が入らないから立ちたくても立ち上がらないのよ。トホホ。
「分かったよ。こうすれば良いんだろ?」
「え?!そ、そんなお姫様抱っこじゃなくても良いのに?!」
「なんだよ?文句でもあるのかよ?」
「いや。ないけど……」
今になって思ってみると今日だけでリクト君に何回もお姫様抱っこしてもらったんだよね。なんか色々と考えたら恥ずかしくなってきた。
「カラカラ、リクト様。」
「キャビンさん。どうしたんだ?」
「私、メルザードとの戦闘中、足にヒビが入ってしまい立てない状態なんです。」
そうだった。キャビンもさっきの戦いで太ももにヒビが入って立てないんだったわ……
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