カルテNo.4 仕事ばっかりの日々では疲れてしまう
「どう言う事ですかのぉ?」
「まぁ、この水晶を見てみなさいナージャ。」
クイーンが次に出してきた水晶から浮かび上らせたのは何か冷たく凍り付くような瞳。その人は金髪のロン毛に毛先が逆毛立っているウルフの髪型。
そして口には牙のように伸びた八重歯が見えて両手はモフモフの腕に指先には鋭い爪。まるでそれは百獣の王であるライオンのような青年の姿。
「あらら。コイツ、精霊と一体化しているんじゃあないの。」
「その通りよサミラ。このライオンの青年は特殊なタイプで精霊に魔装具を込めて解き放つ事で精霊で戦わせるのでなく、精霊と一体化して戦うタイプ。ライオンの精霊である【セクメト】よ。」
「精霊と一体化した魔装具に、この顔は何処かで見た事ある顔ですね。」
「えぇ、チャンプの言う通り先の大戦で我々ミラージュ・ファミリーを苦しめた制空のヴァルキリー(戦乙女)と一緒で、この映像を見てもらいたい。」
そこで水晶の上から映し出された映像というのはライオンの精霊セクメトと一体化したリクトがナイフ使いのプーエと戦っている時の映像が流れてくる。
「コイツがプーエを……」
サミラは自分の直属の部下であるプーエの死に様を見て歯を食いしばりながら静かに言葉を発する。
「あの技は……」
「そうよ。チャンプ。まさに戦い方も制空のヴァルキリー(戦乙女)と一緒。」
「暗殺術六幻(あんさつじゅつ むげん)かのぉ。」
「ご名答ナージャ。対暗殺用の技であり6つの技が1つ1つ食らった相手は幻を見るかのような暗殺術である六幻と呼ばれているのよ。」
「ほへ〜、クーちゃんソイツ強いの?」
「えぇ、もちろんよスレイヤー。」
「ボクとどっちが強いかな?」
「さぁ、それはやってみないと分からないわねスレイヤー。」
ボーッとしていたスレイヤーはライオンの精霊セクメトと一体化したリクトの戦いぶりを目にすると目がキラキラと輝かせて身体をウキウキとするのが分かる。
「ですが、クイーン様このまま邪魔が続くようですと我々の悲願が叶いません。」
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