カルテNo.3 どの世界でも生きるには働かなくちゃ
その後、私とキャビンは後日またお婆さんに会う約束をした後に自宅に到着してポストに入っている郵便物を確認すると封筒に入った手紙が入っていた。
「誰からかしら?」
「カラカラ。えぇーと、あぁ!昨日の病院の先生からですね!」
「ワタル先生から?」
どうしてだろう。ワタル先生から手紙って?というかアレか。昨日キャビンが何かメモの紙を最後にワタル先生に渡していたな。そこに私の自宅住所もメモに書いてあったんだろう。
私は封筒を切って手紙を読んでみる。
日野 桃香様へ
先日は素晴らしい治療技術を見させて頂きありがとうございます。私は1人の医療に携わる者として、今まで見た事ない手技の技術に終始驚きを隠さないでおりました。
そして日野さんの治療技術と手際の良さを、その日の診療終了後に誠にご勝手ながら他の先生達にお伝えしたところ、他の先生方も日野さんの技術を見てみたいとの話を頂き、新しくウチの病院で新設する外傷科にお招きしたいと思っております。
詳しい内容はお電話でご対応させて頂きますので、もし日野さんが良ければこちらに病院の電話番号を書いておきますので、そこに電話頂けると助かります。
マヤローモ総合病院。内科医 ワタル・クラーノ。
っていう内容。そ、そんなに凄かったのかな私ってば。私なんか師匠の治療技術に比べたらミソッカスくらいの技術だと思ってらんだけど、どうしようかしら?
ワタル先生からのお誘いは大変有難いんだけど。私には自分の接骨院を開業したいっていうのもある……
「桃香様。ワタル先生のお話を受けないのですか?」
「ん〜……ちょっとね。私は接骨院を開業したいっていうのもあるんだけどね。」
「カラカラ。それでは、こういう条件はいかがでしょうか?」
「どんな条件?」
「取り敢えず期間としては接骨院が出来上がるまでの期間として働いたりするのはどうでしょうか?」
「確かに。だけど図々しくない?」
「カラカラ。桃香様。世の中イエスマンだと自分が損しますよ?意見を言う時は言ったほうが良いですよ?」
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