第15話 悪竜の堕天使-強イ奴ガ正義ダ……-
「神族モ俺1人デ、最後カ……」
オシリスが1人で呟くと座席から重い腰を持ち上げて外に出掛けようとすると、オシリスは後ろから気配が無く肩を軽く叩かれた。
「何処二行ク?オシリス。」
「ウリアサン。ドウシテココニ?」
何だよ?と言わんばかりに面倒くさそうに、オシリスが後ろを振り向くとウリアが立っている。
「チョット、人間ノ血ヲ集メニ行テクルダケサ。他ノ連中モ、ソコソコ集メタケド、マダ足リナイデショ?」
「ソウダナ。オシリス。他ノ奴等ノ、オ陰デ人間ノ血モ、ダイブ集マッタガ、オシリス。オ前ハ暴レタインダロ?」
2人の間にピリピリと張り詰める沈黙が漂い、その沈黙を壊したのはオシリスの方。
「クククク……ハハハハ!全ク、ウリアサンニハ叶ワナイヤ……ソウダヨ!ウリアサン。俺ハ今、戦イタイ奴ガイルンダヨ!仮面ノ戦士ファウスト。断罪ノ使徒アパスル。雷牙ノ銀狼エクト。ソノ3人ト戦イタクテ仕方ガナインダヨ!!モウ身体ガ、ウズウズシテ仕方ガナインダヨ!!」
「フフフ……」
ウリアはオシリスの本音に嘲笑を浮かべて続けて言った。
「ナラ、行ッテコイ。オシリス。」
「本当カ?!オシリスサン!」
「アァ、タダシ……オ前ガ、ココニ帰ッテ来ル時ハ、仮面ノ戦士ファウスト。断罪ノ使徒アパスル。雷牙ノ銀狼エクト。各々3人ノ首ヲ手土産二持ッテコイ。」
「当然!ツイデニ人間ノ血モ持ッテ帰ル!!」
「楽シミ二待ッテルゾ。オシリス。」
「アァ!」
そして、オシリスは意気揚々に肩をブンブンと回しながら鼻歌混じりに上機嫌で部屋から出掛けていった。
「相変ワラズ彼ハ血ノ気ガ多イデスネ。ラビエル。」
「ムシロ、好都合ダ。ハモン。」
ウリアの後ろから先程の会話を聞いていたラビエルとハモンが不気味に現れる。
「オ前ラカ?」
「随分ナ言イ草デスネ……ウリア。」
「俺ハ、オ前ラ二協力スルガ仲良ク、スル気ハナイ……」
燗に障ったハモンはウリアに殺気をぶつける。ウリアもハモンに受け答える様にハモンに殺気をぶつけ合いウリアとハモンの間に殺伐とした一触即発の雰囲気が漂う。
「ヤメロ……ウリア、ハモン。我々ハ思想ハ異ナルガ目的ハ皆、一緒デアル同士ダ。」
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