第14話 長年の想い…-ずっと好きだったんだよ…大翔-
だから俺は許せないんだよ。優梨を奪った奴等を…
…ベリアルを!
俺はファウストになって戦ってきた。優梨を奪われた悲しみだけじゃなく、もう目の前で誰も失いたくない。
優菜を……
だから優菜だけは……
とそんな風に考えていると、いつの間にかネズミーランドのシンボルであるシンテレラ城が見えてきた。
結構、考えてこんでいたな。
俺はバイクのアクセルを更に回して加速させてネズミーランドの駐車場にバイクを置いてエンジンを切りバイクから降りる。
俺も優菜もヘルメットを取りヘルメットをしまいネズミーランドの出入口に向かう。
「大翔。ネズミーランドって久しぶりじゃない?」
「あ~……確かに久しぶりだな。高校の卒業以来じゃねぇか?」
「そうだよね!あの時は私に大翔に祐司君にあと……お姉ちゃんも居たね!」
「そうだな、あの時は優梨もいたな。」
「ごめんね……大翔。」
「別に大丈夫だよ。早くチケット取りに行こうぜ。」
「うん……」
優菜は少し悲しそうに優梨の名前を言った。
やっぱり優菜……優梨が死んだ事を受け止めきれてないか…
それも、そうだよな……産まれてきてから、ずっと一緒で本当の家族だったんだからな。
少しずつで良い……
優菜も少しずつ優梨との事を向き合ってさ整理つけてほしいな……
いつになるか分からないけどさ。
俺と優菜はチケットを受け取ったあとにネズミーランドの中へ行く。
「優菜。最初は何に乗る?」
「大翔は何か乗りたいのある?」
「俺は何でも良いや。」
「ん~……じゃ!アレ乗りたい!」
俺は優菜の持っているネズミーランドのパンフレットの指先を見ると、いきなりコレかよ?
優菜が乗りたいと言ったのはスブラッシュマウンテン。
丸太のボートに乗って沼地を流れていき、童話の世界を巡りながら、最後には頂上から滝つぼに向かって落下していく、急流下りのアトラクション。
「ベツニイイヨ……」
「本当に?!やったー!!」
ハハハ……
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