第10話 超高速【スカル】ーそのスピードに着いてこれるか?ー

「実はと言うと、天界で貴方達の戦いを見ていたゼウスが、今の大翔さんや、祐司さんに、響也さんでは、べリアルに勝つには難しいと思い、ゼウス様からボーンを大翔さんに託す事にしました。」


「そうですか……」


ダビデは納得したが、俺と祐司と響也の3人は、さっきのヨハネの発言が気に入らない様子。


「まるで、俺達が弱いって聞こえるな。ヨハネ。」


「そんな事ありませんよ。大翔さん達は充分って言うほど戦ってくれています。」


俺は少し喧嘩腰でヨハネに聞くがヨハネは決してそうではないと否定する。


「んじゃ何で?」


「祐司さん。この前、ヴァルキリーと戦って3人で倒しましたよね?」


「そうだけど?」


「ヴァルキリーが倒されたという事は魔族は倒しました。しかし今度は【神族】と言って、魔族よりも遥かに桁違いの強さを持った、べリアルが祐司さん達の刺客として放たれます。まぁ、アパスルの力の解放を使えば神族は倒せますが、祐司さんの身体に大きな負担を与えますので気をつけて下さいね。」


「そうか。わかった。」


祐司は納得したが、俺には気になる事が1つある。アパスルの力の解放って言うヨハネが言っていた事。祐司は様子からして、その事を知っている様子だけどな。



「ヨハネさん。このエクトの力でも難しいですか?」


「そうですね。はっきり言いますと難しいです。ルデアでも倒せなかったのですから。」


すると響也が驚いた様にヨハネに詰めかけた。


「ルデアを知っているのですか?!」


「勿論ですよ。響也さん。ルデアにこのベルトを渡したのは私なんですからね。」


「あのヨハネさん。」


「何です?響也さん。」


「ルデアってどんな人だったんですか?」


ヨハネは再びニコニコとした笑顔で響也の質問に答える。


「そうですね。何処にでもいる普通の女の子でしたよ。それは周りからは、美少女と言われる程に可愛らしい顔で、優しくて、可愛い物が好きで、料理が好きで、何かを作るのが好きで、正義感も強い人でしたし、恋にも頑張っていましたね。」


「へぇ~とても、凄い人なんですね。」

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