第9話 拒絶の堕天使−貴様等ノ全テヲ否定スル−

「お前ら、何すると言った?」


「何って?そりゃ警察官として、ちゃんと見廻りに行くんだよ大翔君。」


「そりゃ女性の作った甘いお菓子を食べに行くだけですよ。大翔君。」


「お前らさっき、露骨に゙ナンパしに行ってきまーす!゙って言ってたよな?」


「そんな事言いましたっけ?祐司君。」


「ソンナワケガナイジャナイカ。響也。」


「……」


俺は2人をジト目で見ながら冷たい眼差しを当てるが、まぁ、あの二人に限って間違いはないだろうけどさ。


「みんな!早くー!」


優菜はお待ちかねの様子なので、俺と祐司と響也は優菜の元へ急ぐことにする。何か色々とあるな~。喫茶店に雑貨屋、それに出店やお化け屋敷。何かサークルの所まで出しているなぁ。取り敢えずは何か食うとしましょうか。


「優菜、祐司、響也。取り敢えず何か食うか?」


「ん~。私は何でも良いよ。」


「俺も何でも良いよ。」


「俺も何でも良いですよ。」


何でも良いが1番困るんだよな。だって思わないか?何でも良いって言って、適当な物を買ってき『え~……これ?』とか言われた時は本当に腹が立たないか?まぁ、ちょうど昼時だし飯にするとしよう。


「んじゃ、焼きそばで良いか?」


「良いね!ちょうど私お腹が空いていたんだよ~。」


「それも、そうだね~。」


「ちょうど昼時ですしね。」


「んじゃ、買いにいってくるわ。」


俺が行こうとするけど祐司と響也は、その場から離れようとしない。


「祐司、響也。どうした?」


「え?大翔、奢ってくれるんじゃないの?」


「俺も大翔君が奢ってくれると?」


どうやら祐司と響也は、あろうことか俺に学祭での焼きそばを俺の金でたかろうとしている衝撃の事実。


「おいおい、御巡りさんに金持ちボンボンの二人!お前らは明らかに俺より金、持ってるよな!払え!お前ら!」


「もう大翔は仕方ないな~……」


「そうですね。でも、優菜さんには奢るんですよね……」


祐司と響也は自分の懐から渋々お金を払う事にしたが響也は最後に俺の心をグサリと突き刺す言葉を放った。祐司に関しては1つじゃ物足りず、追加で5つくらい焼きそばを買って食べてたな。

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