第8話 古代の戦士-さぁ、天罰の時間だ-
「俺の名前は飯島大翔だ。よろしく。」
「よろしくお願いします。大翔君。」
「そういや響也。結構甘いの好きなのか?」
「……」
すると響也は黙ってしまった。アレ?俺、悪いこと聞いたか?ちょっと気まずい雰囲気が流れたけど響也は少し落ち込んだ様子で口を開く。
「やっぱり、男が甘い物が好きなのって変ですよね。」
「いやいや!そんなつもりで言ったわけじゃなくてよ。」
「俺、少し変わってるんですよね……」
すると響也は少し悲しい目で語り始める。うん、恐らく地雷踏んだな俺。
「俺、昔から甘い物が好きなだけじゃなくて、ぬいぐるみや、料理に裁縫が好きで……読んでる本も少女漫画ばかりで……それに、真っ暗の所や、お化けや幽霊が出る類いの話も苦手で、男なのに、女みたいな性格で周りには変な目で見られて辛かったです……゙女の子みたい゙って言われるのが嫌で武道を習えば、男らしくなるかと思ったのですが体は強くなっても心は全く変わりません……」
そうか…響也は悩んでいたんだな。周りとは違う自分に。そりゃ世間的に考えたら変かもしれない。だけど、別に良いじゃないか!男が女の子が好きな趣味を持っていても!それが響也の個性なんだからさ!
「響也。お前が結構辛い経験したのはわかった。だけど俺は響也が好きならそれで良いと思うぜ!」
「大翔君……」
「だから、またケーキとか食いたくなったら、また店に来いよ!待ってるぜ。」
響也は悲しい顔から嬉しそうな顔になり、こう言った。
「実は俺……」
「どうしたんだ?」
「菓子職人になりたいんです。」
そう響也が言った瞬間にオバサンが、俺と響也の間に入って響也の手を握りながら言った。
「なら!響也君だっけ~良かったらぁ店で働かな~い?」
いやいや、ちょっと待てオバサン!ちょっと急すぎないじゃないか?!
「え?!良いんですか?」
「えぇ!勿論!響也君はお菓子はどれが作れるのぉ?」
「基本的にどれでも作れます!」
「あら~じゃデザート担当で明日から働けないかしら~!」
「勿論です!」
「んじゃ決まりね!良いわよねぇ。お父さん?」
「勿論だよ。母さん。」
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