第51話 のぼうの城/「小説家になろう」における、弱者と強者の戦略の違い2

 前回の続きですがちょっと話を整理すると、『強者の戦略』というのは「売れてる作品の真似しつつ、それを上手くアレンジする」というものです。


 器用というかこれも才能ないとできないことで、才能=資源、気づく能力だとしたら、企画力だとか、発想力もないといけないですね。


 「小説家になろう」の上位作品はそういう作品が多いですが、あまりにそのままだと、盗作、パクリとか言われて削除の憂き目にあうし、単に自分の好きな小説家のような作品が書きたいと思っていたら、無意識に似てくるというのもあると思います。


 処女作は好きな作家の二次創作のようなもの→徐々に自分のオリジナル要素が出てきて作品として進化していき、ある時、ひらめくというか、こういう作品が面白いのではないか?と思って書いたら、凄く面白くて読者にも受ける作品が書けたというものかなと思います。

 


 ビジネスの世界で『強者の戦略』とは、トヨタ、ソフトバンク、グーグルのように、豊富な資金を生かして、ダイハツ、富士重工、ボーダホン、ユーチューブなど、凄い技術をもつ中小の会社を買収して行く手法です。


 才能のある弱者?の作品を真似したり、ゴーストライターとして使う(=買収?)したりすればいいというお話ですね。


 日本では大企業は技術をもつ優秀な中小企業を抱え込んで、大きくなっていったので完全に「強者の戦略」ですね。


 ただ、その大企業であるパナソニック(松下電器)、ホンダなどでも、電球の二股ソケットがヒットして大きくなったし、米軍払い下げのエンジンをバイクにつけただけというのが最初のホンダのバイクだったりします。


 弱者の時代もあった訳です。どこかで戦略転換が必要になりますね。



 これだと「差別化して、ニッチな分野で、一点集中」で小説を書いていくという『弱者の戦略』の方がちょっとかっこいいなあ!と思えてきます。


 実は小説の世界では『弱者の戦略』の方が王道かもしれませんし、小説家としては大成するような気がします。


 弱者、強者といっても、一瞬で入れ替わるし、三浦健太郎が映画「ヘルレイザービジュアル」、栗本薫などの作品(ストーリー)のオマージュで「ベルセルク」を描き、進撃の巨人みたいな新作書いてるというのは『強者の戦略』と言えますが、後者の新作はいまいちの評価?かもしれないし、これから化ける可能性もあります。



 一般の新人賞はこの『弱者の戦略』でないと突破できないと思います。


 読者や編集者にこの作品はあの作品に似ていると思われたら終わりですし、でも、アレンジの仕方次第で大丈夫だったりもします。


 売れそうな傾向の作品を書くとデビューしやすいというのは「小説家になろう」での特殊事情で、それでデビューしてもオリジナリティ重視の小説家の世界で頭打ちになる可能性大かもしれません。


 書く技術や才能という資源が豊富にあれば何でもできるのですが、デビュー前の技術も発想力がない時期には、普通とりうる戦略は『弱者の戦略』ということになりますね。



 最新刊のソードアートオンライン13を読んでたんですけど、聖剣の形態変化などはもう「ブリーチの世界」で、それでも、世界観自体がオリジナルの積み上げがされてるので、それは全く気になりません。それなりの工夫もされてるし、もうオリジナルの世界です。


 どうも小説家の世界では『弱者と強者の戦略』のミックスが必要のようです。


 『弱者と強者の戦略』の逆転現象も見られます。


 

 時代小説で売れる時代設定というのは、大河ドラマをみてもわかりますが「戦国時代と幕末」と言われています。


 「平清盛」は僕は大絶賛だったのですが、世間的には視聴率が低迷しましたけど、一部、イケメン俳優好きなマニアな女性には大人気だともいいます。


 「黒田官兵衛」は戦国時代だけど視聴率はいまいちですが、岡田准一も中谷美紀も好きだし僕は見てます。


 幕末の「龍馬伝」「篤姫」は大ヒットしましたし、ただ、戦国時代ものもいつも同じ登場人物だと飽きられるので、そこが難しいとも言えます。


 では、人気ジャンル、人気の時代設定で新機軸を打ち出せばいい訳ですが、これで成功したのが映画化もされてヒットした和田竜の「のぼうの城」です。


映画「のぼうの城」

https://www.asmik-ace.co.jp/lineup/1293


のぼうの城 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AE%E3%81%BC%E3%81%86%E3%81%AE%E5%9F%8E


 忍城というマニアは知ってるが、一般にはあまり知られていないマイナーな武将、成田長親の城を舞台として、メジャーな戦国時代、石田光成と豊臣秀吉を対比させて、その凄さを強調した戦略は見事に『弱者と強者の戦略』のミックス戦略の実例だと思います。


 あまり知られてないマイナーな主人公をメジャーな登場人物(信長、秀吉とか)と絡ませるのは、隆慶一郎の『花の慶次』(歴史小説「一夢庵風流記」)、影武者徳川家康(主人公は信長を撃った男「影武者次郎三郎」)でも取られてた手法です。


花の慶次 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B1%E3%81%AE%E6%85%B6%E6%AC%A1


影武者徳川家康 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%B1%E6%AD%A6%E8%80%85%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E5%AE%B6%E5%BA%B7



 池宮彰一郎の小説『四十七人目の浪士』でも、主人公は吉良邸討ち入りの帰りに、大石内蔵助の密命を受けて密かに隊を離れ、足軽ゆえの身分の低さゆえ切腹を免れ、卑怯者の汚名を受けた寺坂吉右衛門です。


四十七人目の浪士の最期  忠臣蔵異聞

http://www5b.biglobe.ne.jp/~ms-koga/037kichiemon.html



 討ち入りの浪士の遺族の面倒を託せるのは「寺坂、お前しかいない」と大石に懇願され、卑怯者の汚名と屈辱を一身に受けて奮闘する寺坂吉右衛門は、最初、おろおろとうろたえ「生きよと言われたが、死ぬ方がよっぽど楽だ」とつぶやきます。


 吉良邸討ち入りの報告に浅野家に寄っても、門前払いに近く、雪の降る師走の寒空にひとり放り出されます。


 吉良邸討ち入りの同志である堀部安兵衛や大石の言葉が去来し、討ち入りの浪士の遺族を次々と訪れて、いろいろな問題を解決していくというストーリーとなります。


 時代小説の傑作ですが、最後の忠臣蔵というタイトルで映画化もされました。


最後の忠臣蔵 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%BF%A0%E8%87%A3%E8%94%B5



 こんな感じで、メジャーな歴史人物とマイナーな主人公の絡ませるという「異世界転生もの」でもよくつかわれる手法は『弱者と強者の戦略』のミックス戦略になりますね。


 次回は前回の予告通りの小説の発想、構想力を鍛える方法を考えてみたいと思います。











(あとがき)



メガロボクス 

http://megalobox.com/


宇宙戦艦ティラミス

http://tiramisu-anime.com/


あなたには帰る家がある

http://www.tbs.co.jp/anaie/


シグナル

https://www.fujitv.co.jp/b_hp/signal/index.html



 原作、原案は「あしたのジョー」の未来版の物語である。

 これがやっぱり、面白い。

 

 宇宙戦艦ティラミスもくだらなくていいし、中谷美紀の「あなたには帰る家がある」、「シグナル」なども面白そうです。

 

 なんですが、漫画村や無料動画サイトの問題など、小説家になろうはアルファポリスの右クリック禁止著作権保護機能追加などの対策してみるぐらいしかないかな。


 僕は無料動画サイトとテレビ録画の併用ですが、この世のTV番組、映画、アニメなど全部のコンテンツが観れるサイトがあったら登録したいですね。


 それができないなら無料動画サイトで観ます(爆)




今話題の2CHRead無断転載問題、五分で出来るちょっと痛快な自己防衛対策のすゝめっ! 作者:MITT

https://ncode.syosetu.com/n0177es/#main  



 個人的な無断転載サイト対策としては本文ではなく、前書き、後書きに本文入れると無断転載されないようです。



2018/4/21 13:48

https://www.alphapolis.co.jp/novel/771049446/375169170/episode/1015980

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます