【マルチエンディングその4】ロマンス?

 だって、あたしは——肥満だから!


 ロマンスじゃなくて、



「愁斗君の友達が別れた方がいいって言ってたのは、あたしが肥満だからだよ(しくしく)」


「違うよ、小雨は肥満なんかじゃない!」


「愁斗君は優しいから否定するけど、あたしは自分でわかってるから」


「口で言っても信じないと思って、エビデンスを持ってきたよ」

「いつの間に!?」


「100人にアンケートをとったんだ。99人が小雨が肥満じゃないと回答した」


「99人も!? ……でも、一人はあたしのこと、肥満だと思ってるんですよね。あたし、やっぱり肥満なのよ!」


「その一人は小雨だよ。君以外は、そう思ってない」

「え……」


「小雨、自分に自信を持って」


 そう言い、愁斗君はあたしを抱きしめた。


 愁斗君の胸に顔をうずめた。この胸でサッカーボールをトラップしてるんだよね。たくましく、頼もしい胸板だった。



 ——了

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