山の冬

一面に敷き詰められた

落ち葉を踏みながら歩く

一足ごとにささやき声のように

カサリコソリと


不思議に寒さを感じないのは

今日の晴れ間のせいか

澄んだ空気が

ただ胸に心地よい


あとどのくらいこの道を

こうして歩けるのかはわからないけれど

春に夏に秋に

そしてこの、わたしの愛する季節に


銀煤竹ぎんすすたけ朽葉色くちばいろ白橡しろつるばみ楊梅色 やまももいろ茅色かやいろ

それぞれは決して華やかとはいえないのに

重なると美しく織られた絨毯じゅうたんのようで

山の懐は何処までも深い



そしてしばたたずみ一つになる

この山の冬と

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