わたしは惑星

眩しい光の中

目の端に金色の虫が飛び交い

肩の水には蒼い魚が棲む

耳から聴こえるのは季節外れの蝉の声か


いつの間にかわたしの中に

無数の生命の気配が感じられるようになり

いつの間にかわたしは

ちいさな惑星に姿を変えていく


まだひとの形はしているが

そのうち、眠る時間が増えて

眠りが深く深くなった時に

わたしの中に海が生まれて緑に覆われ


それから赤子のように、ただ丸くなり

ちいさなちいさな惑星になって

回っていくのだろうか

あの宇宙そらの一員となって何処までも

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る