オトナの仮面

言いたいことを呑み込んで

勝手な非難をやり過ごし

ただ淡々と対応し

それで得られる称号の

なんとまぁ薄っぺらい


それでもたとえ話したところで

話す言葉が通じないなら

虚しさばかり空回り

確かにそれなら黙ったままで

無になり待つしかあるまいが


オトナの仮面は大きくて

大抵すっぽり隠してしまう

それでも時には不良品

ほら、わたしの、このように

ヒビ入り、欠けあり、外れそう


オンボロ仮面を被りつつ

今日もわたしは戦場へ

こっそり出向いていくのです

外れぬように片手で支え

素顔を隠して参ります

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