ばかねぇ
失望されるとかそういうのは今更で
この程度の人間なので
立派な
ばかねぇ と
自分に呟く
わたしには、ただひたすらに、わたしというものを
この卑小な自分を削りながら
差し出していくしかないわけで
ばかねぇ と
自分に呟く
やりかたが下手すぎるんだろうな
そんなつもりはなくても
ああ、でもわからなくなる
ばかねぇ
ほんとにばかだよ
声をもう一度出すと決めてから
覚悟も同時にしていたはずなのに
わたしはなんて弱い
悪役にもなれやしない情けなさ
ばかねぇ
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